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<フィギュアスケート:世界国別対抗戦>◇18日◇東京体育館◇ペア・ショートプログラム(SP)
世界王者の愛称「りくりゅう」こと三浦璃来(23)木原龍一(32)組(木下グループ)が2季ぶりの自己ベストで1位となった。
80・99点で従来の記録を0・27点更新。日本に最大12点をもたらした。
昨季は木原の腰椎分離症の影響でシーズン前半を欠場したが、今季は継続的に競技会に出場。世界選手権を2年ぶりに制し、今季最終戦となる今大会でも3度目の出場にして初めてSPトップに立った。
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木原は目を丸くした。演技終了から30分。自己ベストと気付いていなかったが、三浦に「80・99点だから」と知らされると「そうなんだ! おぉー、すごい!」とほほ笑んだ。
木原は会心の演技に「小さなケガはあっても、離脱するような大きなケガにはつながらなかった。それが大きかった」と胸を張った。
昨季は木原が腰を痛めた影響もあり、前半シーズンを欠場。世界選手権も2位で連覇を逃した。26年ミラノ・コルティナ五輪の前シーズンの今季は「ケガをしない」をテーマとした。
シーズンオフの期間は、イベント出演も減らした。2人で「早く始動しよう」と決めたからだ。
栄養の専門家の指導に基づく食事を取り入れ、体のケアも増やした。そのおかげで継続的な練習ができ、アイスダンスのコーチに振り付けの動きを指導してもらう時間も十分に確保。
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木原は「安定して練習できたので、技術がさらに積み重なった」と手応えを得ていた。
この日のSPでは、全ての要素で加点を獲得。ジャンプやリフトといった7つの要素の基礎点の合計は、従来の自己ベストだった23年世界選手権より0・80点低かったが、技の出来栄え点の合計で0・28点、表現面を示す演技構成点で0・79点を上乗せした。
三浦は演技の完成度の高まりに「基礎点が低い構成でも80点が出せた」と笑顔。今大会の日本勢では全種目を通じて初の1位となり、木原も「10年前は想像できなかった」と実感を込めた。
19日のフリーも「まずはケガなく滑り切る」がテーマ。その積み重ねが、大きな成長につながっていく。【藤塚大輔】
◆世界国別対抗戦 9度目の開催となる2年に1度の国際スケート連盟(ISU)公認大会。世界6カ国が男女シングル各2人、ペア1組、アイスダンス1組の4種目8人で争う。各種目優勝12点、2位11点…と与えられ、合計点で優勝国を決める。日本の他に米国、イタリア、フランス、カナダ、ジョージアが参加。SP、フリー(アイスダンスはリズムダンス、フリーダンス)ごとに区切り、総合順位は得点としない。
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