スマホの撮影テクニックを覚えて旅を楽しもう 「旅先でたくさんのカメラ機材を持ち歩きたくないけど、大切な思い出はしっかり残したい」――そんな悩みを持つ方におすすめなのが、スマホのカメラ機能を存分に活用する方法です。「旅はミニマリスト」をテーマに、「BCNランキング」で上位を占めるAQUOS wish4、Redmi 12、OPPO Reno11Aの3機種それぞれのカメラの特徴や撮影テクニックを前編と後編に分けて紹介しましょう。
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●旅×ミニマリストの魅力
ミニマリストとは、必要なものだけを持って生活するスタイルのこと。旅行に行く際、この考え方はとても役に立ちます。
まず、荷物が少ないと移動がずっと楽になります。例えば、カメラ。長期の旅行で大きなカメラや複数のレンズを用意すると荷物が重くなり、動きにくくなります。
しかしこれをスマホに変えれば、身軽に行動できるようになります。機材の設定に煩わされることなく、思い立ったその瞬間にスマホを取り出して撮影できる点も魅力です。
近年のスマホカメラは性能が向上しており、日中はもちろん夜間でも十分に使える写真が撮れるようになりました。かつては「スマホで撮った写真は心配」という声もありましたが、今ではSNSにアップしても見劣りしない仕上がりになります。
最小限の荷物で、最高の一枚を収める――これがミニマリスト旅の醍醐味と言えるでしょう。
●各スマホのカメラ基本機能と特徴
家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」によると、Androidスマホの機種別販売台数シェア(集計期間1月1日〜31日)でAQUOS wish4、Redmi 12、OPPO Reno11Aはトップ10に入っていて人気の高いモデルであることがわかります。
AQUOS wish4
「AQUOS wish4」は、シンプルなユーザーインターフェイスと実用性を重視した設計が特徴。カメラアプリは直感的に操作でき、AIシーン検出機能が風景や人物、料理などを自動で判別し、最適な色合いや露出に設定します。
操作方法がわかりやすいため、スマホでの撮影を初めて試す人でも安心です。旅行中にさっと取り出して撮影できるので、難しい設定は不要で、安定したきれいな写真を求める方に適しています。
Redmi 12
Redmi 12は、コストパフォーマンスに優れた高画素メインカメラを搭載。マニュアル(プロ)モードがあるため、シャッタースピードやISO、ホワイトバランスなどを自由に調整できます。夜景や暗所での撮影、さらには長時間露光を使ったクリエイティブな表現も挑戦しやすい設計が魅力です。
普段はオートモードで手軽に撮り、慣れてくるとプロモードで細かく設定を変更するという二段階の使い方ができ、価格帯を考えると十分な機能を備えています。旅先のさまざまな場面で活躍することでしょう。
OPPO Reno11A
OPPO Reno11Aは、OPPO Renoシリーズならではの充実したカメラ機能が光るスマホです。ポートレートモードやAI美肌機能、さらには広角撮影が可能な点が特徴で、シーンに応じたレンズの切り替えによって臨場感がある写真を撮影できます。
また、夜景モードや暗所撮影時のノイズ除去機能も優れており、旅先で人を撮るシーンで特に効果を発揮します。顔の補正も自然な範囲で働くため、SNS映えする写真を撮りたい方におすすめです。
●撮影テクニックの基本
写真のクオリティはスマホカメラの性能だけでなく、撮り方の工夫によっても変わります。特に重要なのは「構図」「ピント」「露出」です。これらを意識して撮影してみましょう。
まず気をつけたいのは、水平や垂直を意識すること。これが曖昧になると、不安定な構図になってしまいます。電子水準器機能を活用して水平や垂直を意識することで、手ブレや不自然な傾きを防げます。
構図に関しては、被写体を中央に置く日の丸構図が基本ですが、グリッド線を表示して三分割構図や対角線構図を取り入れると、写真に安定感と奥行きを加えることができます。
また、画面をタップしてピントを合わせ、スライダーで露出を調整することで細かな設定が可能となり、より洗練された写真に仕上がります。
余裕があれば、光の向きにも注意してみましょう。順光では被写体が明るく映り、逆光ではシルエットが印象的に浮かび上がるため、状況に応じた調整が必要です。特に朝夕のゴールデンアワーは、柔らかな光がドラマチックな雰囲気を演出するので、効果的な撮影シーンになります。
構図を意識する
三分割構図:グリッド線を表示させると分かりやすくなります。被写体を左右または上下の3分割線の交点に置くと安定感が増します。建物や街並みを撮るときには、対角線を意識すると奥行きが出て躍動感が生まれます。
ピントと露出の調整:画面をタップするとピントが合い、スライダーで露出(明るさ)を微調整することができます。画面を見ながらピントや露出を調整しましょう。
●3機種での撮り比べ!シチュエーション別使い分け
AQUOS wish4、Redmi 12、OPPO Reno11Aは、いずれも旅先でのカジュアルな撮影に適しています。
まずはそれぞれの機種のズーム機能の特徴を見ていきましょう。特に風景写真を撮影する際には、これらのズーム機能が大いに活躍します。続いて、各端末のズーム機能を活用した実際の撮影例をご紹介します。
AQUOS wish4、Redmi 12、OPPO Reno11Aそれぞれのカメラ機能の特徴について説明します。
まず、シンプルさを重視するならAQUOS wish4がおすすめ。撮影シーンを自動判別し、迷うことなく瞬時に撮影できるため、パッと取り出してサッと撮りたい場面で活躍します。
Redmi 12はポートレートモードやチルト撮影で人物や風景をドラマチックに表現でき、SNSに投稿する写真として非常に映えるでしょう。
OPPO Reno11Aはプロモードでの細かい設定が可能なため、創意工夫を楽しみたい方に向いています。
実際の旅では、荷物を減らしながらも「この1台でどこまで撮れるか」を試すことが、新たな発見につながります。
●次回予告:編集テクニック編へ
ここまで、スマホカメラの基本機能と撮影テクニックを詳しく見てきましたが、写真は撮影だけではなく、編集によっても大きく印象が変わります。
明るさや色味の調整、トリミングによる構図の再調整など、ほんの少しの手間で作品の完成度はぐっと上がります。
次回は、AQUOS wish4、Redmi 12、OPPO Reno11Aの標準カメラアプリや、必要に応じたサードパーティアプリを使って、旅先での写真編集をさらに充実させる方法をご紹介します。荷物は最小限に、思い出は最大限に――そんなミニマリスト流の旅の楽しみ方をお伝えします。(マイカ・秋葉けんた)
■Profile
秋葉けんた
編集プロダクションのマイカに所属するITライター。雑誌、書籍、新聞、Web記事など、多岐にわたるメディアで執筆活動を行っている。特に家電やガジェット、IT関連の記事に豊富な実績があり、生成AIに関する書籍も多数手がけている。
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。