【体操】岸里奈「カッコ悪い終わり方」H難度大技決めるも最後にミス「まだまだ成長できる」

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2025年04月19日 20:30  日刊スポーツ

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日刊スポーツ

女子決勝 優勝した岸は金メダルを手に笑顔(撮影・鈴木みどり)

<体操:全日本個人総合選手権>◇19日◇第3日◇群馬・高崎アリーナ◇女子決勝



前年準優勝でパリ五輪代表の岸里奈(17=戸田市SC)が、合計108・431点で初優勝した。17日の予選首位通過からトップを守り切った。2位は杉原愛子(TRyAS)、3位は大阪・相愛中2年の南埜佑芽(なんばク)。宮田笙子(順大)は7位だった。


最終演技の床運動を終え、岸は目元をぬぐった。得意種目の最後の跳躍で、前のめりに両手をついた。ポーズを決めると「カッコ悪い終わり方だった」と肩を落とした。それでも首位をキープ。「悔しさ、楽しさ、うれしさ。いろいろな感情があふれた。やっと優勝できた」と声を震わせた。


昨年は全日本、NHK杯と準優勝。結果を残し、パリ五輪行きを決めた。しかし本番では団体8位。「着地など海外選手に圧倒された」と力の差を感じ、武器のH難度の跳躍技「シリバス」を磨いた。この日も冒頭で大技を成功させたが、その後に落とし穴があった。「シリバスに集中しすぎて、他の技がおろそかになった」と悔やんだ。


今大会は世界選手権(10月、ジャカルタ)の代表2次選考会を兼ねる。5月のNHK杯(東京体育館)での最終選考を経て、4人の代表が決まる。「まだまだ成長できる。NHK杯でも優勝したい」。高く跳び上がった17歳の着地点はまだまだ見えない。【飯岡大暉】


○…宮田が7位まで追い上げた。予選は段違い平行棒で2度落下するなどミスが響き21位。「失敗したから吹っ切れて攻められた。順位を気にせず楽しめた」と振り返った。パリ五輪は飲酒、喫煙問題で代表辞退。この日は大きなミスなく実力を発揮した。NHK杯に向け「去年の状態を取り戻せるように。どれだけ上にいけるか」と見据えた。


○…13歳の南埜が106・264点で3位に入り「ビックリしている」と喜んだ。「すごく緊張したが、失敗しない自信があった」と得意の段違い平行棒で13・600点をマーク。今後の課題は「もう少し演技中に笑顔を作りたい」と挙げ、目標は28年ロサンゼルス五輪で「団体と個人でメダルを取りたい」と誓った。

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