
京都府南丹市日吉町の旧五ケ荘小の理科室を活用したギャラリー「アートスペース543」が3月で閉鎖された。同小をアトリエとする芸術家らが地域の作り手を紹介したり、住民愛蔵の昭和コレクションを公開したりする展示を年10回ほど企画。校舎のレトロさもあり人気だったが、施設の指定管理終了で幕を下ろした。芸術家らは「まだまだこれからだった」と残念がる。
【写真】こちらは、多世代交流の拠点としてオープンした駄菓子店
ギャラリーは2021年、同小で創作する女性4人が始めた。木造の教室棟や体育館が残り、地域の拠点である同小を知ってもらうきっかけづくりを図った。
市内の画家や写真家に発表してもらったり、京都市などの作家を特集し、本人やファンが新たに同小と縁を結んだりしてきた。
喫茶店のマッチ箱など昭和文化のコレクション展示も、校舎と調和した。音楽や飲食を楽しむ関連イベントもあり、多様な形でアートに親しめた。
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最終展は、閉校後の多彩な企画をちらしで振り返るものだった。井筒有紀さん(62)は「府中北部では貴重な発表の場を続けたかった」と惜しんだ。
(まいどなニュース/京都新聞)