
前回からの続き。私(コハル)は、ママ(リサ)と2人暮らしをしています。パパは私が3才くらいのときに亡くなってしまいました。家にはパパが描いた漫画の単行本やキャラクターグッズが飾られています。ママは在宅でイラストレーターをしていると聞いていました。ママがパパと同じく絵を仕事にできていることに、私は尊敬の念を抱いていたのです。しかし、ママの職業が「エロ漫画家」だと発覚! しかもそれを「私を育てるためだ」と恩着せがましく言ってくるのです。私はママの職業を受け入れることができません。そんな漫画を描くくらいなら、別の仕事をしてほしかった。そのために我慢しないといけないことがあるなら、私は受け入れたのに……。けれどそんな私にバイト先の同僚アミさんは「子どもでいられて羨ましい」と言ってきて……?



アミさんは、早いうちからお母さんは、「自分を守ってくれる人」じゃなくて、「自分が守らないといけない人」になっていたという経緯があったそうなのです。
だから私の考えに少し違和感があるというのです。



自分の母親がどんな思いで仕事をしていたか、誰のために……必死で家で頑張っていたか。そんな母親の気持ちを考えないで、自分の気持ちばっかり言えてしまう私が羨ましいと言ったアミさん。
「コハルちゃんは、親の仕事に文句が言えちゃうくらい親に守られて育ってきたってことを、もっと自覚した方がいいよ」
アミさんは、私に母親のことを「自分のママ」ではなくて「母親という一人の女性」として見てごらんとアドバイスしてくれました。
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アミさんの言葉を最初はなかなか理解することができませんでした。
ママはママだし、それ以上でもそれ以下でもないはずなのに……?
けれど確かに私は自分の気持ちばっかりで、ママの立場になって考えたことはなかったかもしれません。
それが私が「子ども」だと言われる理由なのだそう。
ママを責めることしかしていなかった私ですが、改めてママがいったいどんな気持ちで漫画を描いていたのかを考えてみようと思いました。
そしてそのうえでママともう一度向き合えたらと考えています。
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原案・ママスタ 脚本・渡辺多絵 作画・善哉あん 編集・石井弥沙