情報処理推進機構(IPA)が4月20日に実施した「応用情報技術者試験」午前の部で、生成AIと著作権に関する選択式の問題が初めて出題された。SNSでは「サービス問題だった」という声も聞かれるが、あなたは解けるだろうか。以下、実際の問題。
著作権法及び関連法令によれば、生成AIを利用して画像を生成する行為又はその生成物の利用が著作権侵害にあたるか否かに関して、適切な記述はどれか。
・ア AIが既存の著作権で保護されている画像をデータセットとして学習している場合は、そのAIを利用して画像を生成すると、いかなる場合も著作権侵害になる。
・イ AIを利用して生成した画像が著作権で保護された既存の画像と類似しており、それを公表した場合、著作権を侵害する可能性がある。
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・ウ AIを利用して生成した画像は、AIが自動的に創作したものであるため、いかなる状況でも著作権の対象外となり、著作権侵害の懸念は生じない。
・エ AIを利用して生成した画像は、生成した本人の私的使用に限って、利用が認められており、商業利用を行った場合、いかなる場合も著作権侵害となる。
(出典:令和7年度春期応用情報技術者試験 午前 問78)
正解は「イ」。文化庁は「AI生成物に、既存の著作物との類似性、または依拠性が認められない場合、既存の著作物の著作権侵害とはならない」「情報解析等に伴い著作物を利用する場合(AIの学習データとして用いるために著作物を収集する場合など)のような、著作物に表現された思想または感情の享受を目的としない利用行為(非享受目的で行われる利用行為)は、原則として著作権者の許諾なく行うことが可能」としており、当てはまるのはイのみとなる。
一方、不正解の選択肢には全て「いかなる状況でも」「いかなる場合でも」と共通した文言が含まれることから、Xでは「受験テクニックで答えが分かってしまう」「サービス問題だった」との声も聞かれる。
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