今回は、OSTER projectさんが2月22日に投稿した「もんめためたもん」を紹介する。
『ボカコレ2025冬』TOP100ランキング23位に輝いた本楽曲は、ボカロP・なみぐる氏の「ずんだレンジャー」の要素を感じさせる作品。
それもそのはず、なみぐる氏が特別ゲストとして参加し、彼のMVイラストを担当するnekomo氏が、ドット絵のずんだもんと四国めたんを手がけている。
文/小町 碧音(こまち みお)
フレーズ、サウンドが次々と上書きされていくサイバー感のある世界観。
「えだまめカレークッキング」のワンカット、テレビに映るずんだレンジャー、そして空に現れる謎の飛行物体。
『ずんだナショー』というニュース番組で、ずんだもんと四国めたんが事件を報道するシーンから物語は始まる。ポイントは、この未確認飛行物体を撮影したのが「ボカコレ視聴者」だと、画面右上に小さく表示されていることだ。
サビに突入すると、レトロで可愛いドット絵のずんだもんと四国めたんが、高速BPMに合わせて踊り出す。歌詞は壮大でどこかシリアスな雰囲気を漂わせるものの、耳に残るのはサビの<もんめためたもんもん>という印象的なフレーズ。
チップチューン、クラシカルなサウンド、ハードコアテクノの融合が桃源郷さながらの宇宙空間へと誘う。
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例えば、クライマックスとなる<愚かで 愛おしい 生命だから 歌ってあげるの>の歌詞からは、世界を守るような壮大なメッセージが伝わってくるが、各フレーズの締めの<もんめためたもんもん>の力で、欲しいはずの重要なメッセージが覆い隠され、オチがない結末。
ここには、深く考えすぎずに気軽に音楽を楽しんでほしいという、作者の意図があるのかもしれない。
2番では、1番で登場した「ボカコレ視聴者」が、長い歴史の中で自然を粗末にしてきた罪を問われ、没入感を深める展開が待ち受ける。
<踊り 踊らされ 苦痛に歪む虚ろな世界の果てに>というシリアスなパートから徐々に希望へ。
<自然><神><文明>といった壮大な言葉が並ぶ中、結局のところサビの決め台詞はまたしても<もんめためたもんもん>のリフレイン。ラスサビでも核心に迫りそうで迫らない。むしろますます解読不能な呪文としての存在感が増していく。
ボカロ曲の傾向の一つとしてもよく見られる「意味よりも、語感を楽しむ感覚」が、この曲にも表れていると思う。
まさにOSTER projectらしい遊び心が詰まった1曲となっている。
「The VOCALOID Collection」 公式サイト
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