「出歩くの怖い」住民不安　殺人事件捜索先で男性逃走、行方分からず

　横浜市神奈川区で22日朝、殺人事件の関係先として50代男性宅に家宅捜索をしようとした警察官3人が、逃走を図った男性の車にはねられ負傷した事件。同日夕時点で男性の行方は分かっておらず、近隣住民の間に不安が広がった。

　事件は午前6時半ごろ発生。捜査関係者によると、2023年に埼玉県狭山市で指定暴力団幹部が銃撃されて死亡し、その事件の関係先として、埼玉県警が男性宅を捜索するところだったという。男性も暴力団関係者とみられている。

　現場は近くに小中学校がある閑静な住宅街。近所の60代女性は「朝に野太い男性の怒鳴り声が聞こえてきた。まだ逃走していると知り、出歩くのが怖い」と話した。無職の男性（82）は「規制線が張られ、静かな住宅街で物騒なこともないのでびっくりした」と驚いた様子だった。

　横浜市教育委員会は事件後、神奈川区内の小中学校に対して、登下校時は教員が通学路で児童・生徒を見守るよう指示した。神奈川県警も登下校の時間帯にパトロールを強化し、警戒を続けるという。