フリック監督、ベンチで怒りを露わにしたファティとフォルトに言及「気持ちは理解できるが…」

　バルセロナを率いるハンジ・フリック監督が、22日に控えたラ・リーガ第33節マジョルカ戦の前日会見に出席し、前節セルタ戦における元スペイン代表FWアンス・ファティとU−19スペイン代表DFエクトル・フォルトの反応に言及した。

　ラ・リーガ首位を走るバルセロナは前節、『エスタディ・オリンピック・リュイス・コンパニス』にセルタを迎えた。試合は序盤の12分、見事なドリブル突破からスペイン代表FWフェラン・トーレスがネットを揺らし、バルセロナが先手を取ったものの、以降はセルタの元同代表FWボルハ・イグレシアスにハットトリックを許し、窮地に立たされる。だが、直後の64分に同代表MFダニ・オルモ、68分にブラジル代表FWハフィーニャがゴールを奪い、試合を振り出しに戻す。さらに後半アディショナルタイム、ハフィーニャがPKをきっちりと仕留め、猛攻を見せたバルセロナが逆転に成功。4−3で壮絶な撃ち合いを制していた。

　試合は白熱の展開となったが、ベンチではフラストレーションを溜める選手の姿もあった。後半に入ってウォーミングアップを命じられながら、最後まで出番を告げられることのなかったファティは、ベンチ側に置いてあったクーラーボックスを蹴り飛ばす行為が映像に撮られている。同様に、フォルトもチームが劇的勝利を成し遂げたにもかかわらず、試合終了後には怒りを露わにしてドレッシングルームへ引き上げる姿が目撃されていた。

　フリック監督はマジョルカ戦の前日会見にて、ファティとフォルトの行動に触れ、「彼らが現状に満足していないこと、失望していることは理解できる。私もかつてはプロフットボーラーだった。選手というのは常に、チームの一員になりたい、自分がプレーできることを示したいと思うものだ」と発言。今季の公式戦出場が9試合のみとなっているファティと、14試合にとどまっているフォルトの気持ちを汲み取った。

　一方で、「彼らの気持ちは理解できるが、行動は理解できるものではない」と断罪。「あのような行動は容認できない。ピッチに立っている選手たちは、1−3の劣勢から盛り返したんだ。選手たちはこの事実を受け入れなければならない」と語ると、次のようにも言葉を続け、ピッチ上での“反発”に期待した。

「彼らがプレーしたピッチで、リアクションを見ることはできる。その時こそ、強烈な反骨心を見せる時だ。今回のように、出られなかった時ではない。私はピッチの外ではなく、トレーニングや公式戦のピッチのなかで、彼らのリアクションを見たいんだ」


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