※画像はイメージです 最近、問題視されるようになった訪日外国人客の列車内でのマナー。もちろん、多くの方は日本のルールに従っているが、残念ながら決まりを守らない者もいる。
実際、多いと言われているのが車内で堂々と電話をする外国人客。新幹線などのように座席エリアと区切られたデッキでの通話は認められているが、席に座って通話していたりする。SNSでもそういった現場を目撃したと思われる方からの投稿は少なくない。
医療機器メーカーに勤める篠塚光輝さん(仮名・46歳)も今から数か月前、営業先から勤務先の支社に戻る途中、乗っていた特急列車の車内で堂々と通話する外国人女性を目撃。しかも、声のボリュームもかなり大きかったそうだ。
◆車内で通話する女性に後ろの席の男性が抗議の蹴り?
「通路を挟んだ1つ前の列の席に座る20代くらいの女性は、言葉の感じから中国人のようでした。日本人でもたまに電話をしている人を見かけますが、大抵はかかってきてもすぐ切るか、デッキに行くじゃないですか。だから、彼女の様子を見て正直不快に感じましたし、ちょっとイラッとしていました」
それを態度に出すことはなかったが、その中国人女性は通話を始めてから5分が過ぎても一向にやめる気配はない。
このとき篠塚さんは、会社支給のスマホ―トフォンで仕事のメールの確認、返信をしていたが、「早く電話を切れよ!」と思いながら女性を時折チラ見。すると、突然彼女の真後ろに座る男性が前の背もたれに向かって蹴りを入れる姿が見えたそうだ。
「友人らしき人物と並んで座っていた20代半ばくらいの日本人男性です。かなりガッチリした体格の持ち主でしたが、顔は優男風のイケメン。でも、耳にはピアスをたくさん付けて、髪は金髪とホストかミュージシャンのような風貌をしていました。恐らく、女性に対しては私以上に腹が立っていたんだと思います」
◆通話をやめない女性に男性が再び座席越しに蹴りを放つと…
さすがに女性も背中越しに蹴られた衝撃が伝わってきたのか、一瞬スマートフォンを耳元から離したとか。しかし、すぐに何事もなかったかのように通話を再開する。
だが、これが後ろの男性を煽ってしまったのか、今度は一発だけでなく何発も背もたれに蹴りを放つ。座ったままの体勢だったため、膝を曲げた状態で足裏を使って押すような蹴りだったが、シートはそのたびに揺れていたという。
「車内通話はマナー違反ですけど、あんな風にシートを蹴る行為も問題じゃないですか。しかも、一発だけじゃなくて何度もですからね。ヤバいと思っていたのが中国人女性だけではなく、後ろの男性もそうだったことに驚きました(苦笑)」
女性も後ろから蹴られていることに気づいたのか、その場で立ち上がって後ろを向く。ここで男性との間でどんなやりとりがあったのかは正確に把握していないそうだが、彼女はこの後、デッキに向かったようだ。
「男性が何か喋っているようでしたが、ちょうどトンネルの中だったので騒音で聞こえなかったんです。ただ、男性は通話中を示す手を耳に当てるジェスチャーなどしているのが見えたため、通話をしていることに対して文句を言ったのだと思います」
◆男性の行為も問題だが…女性の車内通話は30分越え
女性はデッキに行ったまま全然戻ってくる気配がなく、しばらくした後に篠塚さんがトイレに向かうと女性はまだ通話中。そのため、後ろの男性がアクションを起こさなければ、そのままずっと座席で通話をしていた可能性が高い。
「座っていた時からだと軽く30分以上は電話をしていたと思います。男性の行為はあまりに乱暴すぎるし、全然共感はできませんが彼のおかげで女性がデッキに行ってくれたのは事実。そこに関しては感謝しています。
けど、気になったのは男性の隣に座っていた連れの男性。蹴りを入れることを止めようともせず、ずっとスマホゲームをしていたからです。どんな間柄かは知りませんけど、無関係にも程があるだろ、とは思いましたけどね(苦笑)」
車内通話などのマナー違反の外国人は全体のごく一部とはいえ、日本人に比べて目立つ印象があるのは否めない。ルールを周知徹底させるしかないが、利用者の良心に訴えるやり方には限界があるのかもしれない。
<TEXT/トシタカマサ>
【トシタカマサ】
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。