
「この子だ」と直感して、愛猫をお迎えしたという人は多いはず。Xユーザー・marminさん(@marmin0501)の娘さんもまた、元保護猫の女の子「姫」ちゃんとそんな運命的な出会いを果たしました。
皮膚病にかかっていたラグドールの子猫
姫ちゃんと出会うきっかけをつくったのは、当時10歳だった娘さんでした。先住猫たちの家族となる保護猫を迎えることにしたのです。向かったのは、保護猫の譲渡施設。そこでは、ハンディキャップを持つ猫や犬など、さまざまな事情を抱えた動物たちの里親探しが行われていました。2024年5月、娘さんとともに飼い主さんは施設を訪問。娘さんは事前に施設のサイトで保護猫の情報を見ていましたが、その中でも姫ちゃんのことが気にかかっていたといいます。
サイトには「風邪の症状と片目の濁り」とありましたが、耳や顔、前足・後ろ足に皮膚病による脱毛があり、耳垢もひどい状態でした。それでも娘さんの第一声は「かわいい」だったそうです。
「警戒心が強く、チラチラと姿を見せる程度でしたが、迷わず『この子がいい』と…。その日は申し込みをして帰宅しました」
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翌週、再び施設を訪れ、姫ちゃんとの距離を縮めました。そして仮譲渡が決定し、正式に譲渡が完了。生後3カ月の姫ちゃんは、こうして家族の一員になりました。
子猫との暮らしで家族が笑顔に
新たに迎えた保護猫が新しい環境に慣れるまでには時間がかかるもの。ところが、姫ちゃんは違っていました。
初日は、先住猫たちがソワソワしている中、姫ちゃんは帰りの車の中と同じく元気いっぱい。施設で会ったときとはまるで“別猫”のようだったそうです。
そして、娘さんと飼い主さんは、姫ちゃんの皮膚病を治療するためにケアを始めました。
「姫ちゃんの皮膚の薬や目薬、数日ごとの薬湯に入れるケアが必要でしたが、娘が率先してお世話をしてくれました」
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飼い主さん家族にとって、子猫との暮らしは7年ぶり。家の中は、一気ににぎやかになりました。家族みんなが「子猫かわいい!」とメロメロになってしまったそうです。
“姉猫”らしくなった姫ちゃん
姫ちゃんは、現在1歳。ちょっぴり怖がりなところがあるといいます。
「先住猫とは相性が悪く、そばに近づくと唸ってしまいます。お迎えから2カ月後、同じ譲渡施設から後ろ足にハンディキャップのある子猫を引き取ると、その子に対してはお姉ちゃんらしさを発揮。よく遊んであげています」
姫ちゃんの風邪や皮膚炎はすっかり良くなりました。片目の濁りは残ったものの、医師から「視力には問題がない」と言われています。今では、毎日元気いっぱいに過ごしているそうです。
また、姫ちゃんの成長とともに、見た目にも変化がありました。
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「子猫のころは顔や体の毛色が薄かったのですが、大きくなるにつれてどんどん濃くなってきました。ふわふわになった毛を、日々存分に“猫吸い”させてもらっています」
最後に、姫ちゃんへの思いをたずねると、飼い主さんは優しくこう語ってくれました。
「『わが家に来てくれて、本当にありがとう』。姫ちゃんにそう伝えたいです」
(まいどなニュース特約・梨木 香奈)