最近のスマートウォッチは、「Apple Watch」やGoogleの「Pixel Watch」のようなハイエンドモデルからエントリーモデルまで幅が広くなり、「Xiaomi Smart Band 9」や「HUAWEI Band 10」のようなスマートバンドは1万円を切る手頃な価格帯のモデルが多い。
ハイエンドモデルは、アプリを追加したりスマートウォッチ上からメッセージを返信できたりと多機能な反面、上位モデルでは10万円を超えるものもある。一方のスマートバンドは数千円で購入できるが機能的には最低限にとどまっている。
とはいえ、何を目的とするかにもよるが、単純に睡眠計測や運動記録を行いたいというだけであれば、スマートバンドでも十分な性能を備えていると言っていいだろう。
とはいえ四六時中、身に着けているものなので、TPOにふさわしいデザイン、あるいは自分の気に入ったデザインのものを選びたいところだ。そんな希望をかなえてくれるかもしれないスマートウォッチ「Amazfit Active 2」が発売された。
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バリエーションは2つあり、直販価格はスタンダードバージョンが1万8900円、プレミアムバージョンは2万1900円となる。
●ガラス面と付属バンドが異なる2つのバリエーションを用意
Zepp Healthが展開するAmazfitブランドからは、エントリーからハイエンドモデルまでさまざまなスマートウォッチが展開されている。前モデルとなる「Amazfit Active」はスクエアデザインで、どちらかというとスマートバンドに近い印象だったが、Amazfit Active 2はサークルデザインになっている。実質的には「Amazfit GTR Mini」の後継という位置付けのようだ。
ケース径は約43.9mmで厚さが約9.9mm(最厚部は約11.98mm)と薄型なこともあり、サイズ程には大きさは感じない。
ディスプレイは1.32型のAMOLEDだ。画面解像度は466×466ピクセルで最大輝度は2000ニトと高く、屋外でも十分に高い視認性がある。なお、スタンダードバージョンは 2.5D強化ガラス、プレミアムバージョンにはサファイアガラスが使われている。
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側面には物理ボタンが2つ並ぶ。上のボタンはホーム/アプリ一覧の表示で、下のボタンはデフォルトでは運動の開始となっているが、これはアプリから他の機能に変更可能だ。また、上ボタンの長押しでは音声アシスタント「Zepp Flow」が起動するが、こちらもアプリで変更できる。
反対の側面にはスピーカーがある。単体で音楽再生も可能だが、あくまでも再生できるという程度の音質だ。なお、これだけ大きく開口があるものの、5気圧防水に対応している。
ベルトは市販のものと交換が可能だ。幅は20mmで、プレミアムバージョンにはレザーベルトの他にレッド(というよりオレンジの色合いだが)シリコンベルトが付属する。スタンダードバージョンはブラックシリコンベルトのみだ。
●バッテリー持ちは実質4〜5日程度
充電には専用の充電台を使用する。スマートウォッチの充電台はケーブルが一体となったタイプが多いが、Amazfit Active 2は充電台とケーブルを分離できる。好みのUSB Type-Cケーブルが使えるので、机上でケーブルを目立たせたくないという人にも使いやすそうだ。
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バッテリーは、通常使用で最大10日間の連続使用が可能だ。ヘビーユースで最大5日ということだが、ヘビーユースの定義は定かではない。GPSの連続使用は最大21時間となっている。
なお、設定自体はデフォルトから変更せず、常時表示有効/睡眠計測/24時間の心拍計測/1日80分のウォーキング(GPS使用)/スマートフォンからの各種通知という使い方で、1日あたり約25%〜30%のバッテリー消費だった。
筆者の使い方だと5日は持たず、丸4日間がぎりぎりだった。おそらく、GPSを利用しなければ5日は持つだろう。
スマートウォッチやスマートバンドによっては、見せかけのバッテリー持ちを良くするために常時表示や心拍の常時計測がオフなっていたりするものも多いが、Amazfit製品は最初の設定から変更を加えなくても、通常の利用に問題ない状態なのがユーザーにとってはありがたいところだ。
●160以上のスポーツモードに対応
Amazfit Active 2は比較的安価な製品ではあるが、GPSを搭載しておりルートの記録に対応している。ウォーキングやランニング、サイクリング、水泳、エリプティカル、ローイングマシンは自動検出も可能だ。
これ以外にも、ヨガや縄跳び、ダンスなど、160以上のスポーツモードに対応している。
●コンパニオンアプリは「Zepp」を利用
計測データは、スマホアプリ「Zepp」で管理する。最近は、他メーカーも含めて細かな計測データを前面には出さす、計測データを基に算出したトータルスコアを表示するものが増えている。Zeppも同様で、アプリを開くと大きく「レディネス」スコアが表示される。これが100に近いほど健康な状態ということになる。
もちろん、各項目をタップしていけば、睡眠時間や皮膚温度、心拍変動、運動データなど、細かなデータも確認できる。
細かなデータを見たところで、それが何を表しているのかは正直なところ判断しづらいものだ。計測したデータを使って一目で良い/悪いという判断ができるのは、理にかなっていると言えるだろう。
●GPT-4oを利用した音声アシスタント「Zepp Flow」に対応
Amazfit Active 2は、独自の音声AIアシスタント「Zepp Flow」に対応している。デフォルトでは、上ボタンの長押しで起動可能だ。
スマートウォッチ上で独自音声アシスタントを使うくらいなら、「Gemini」や「Siri」の方がいいと思う人もいそうだが、Zepp Flowではスマートウォッチのさまざまな設定を音声で指示できる。OpenAIの「GPT-4o」が利用されており、音声認識の精度も上々だ。
常時表示のオン/オフやスリープモードなどの設定変更以外にも、運動計測の開始や心拍数、レディネススコアなど計測データの確認、アラームの設定なども音声で行える。
スマートウォッチの操作は、慣れるまではどこにどの設定があるのか分かりづらいことがあるので、音声で設定できるのは便利だ。
●まとめ
Amazfit Active 2は約1.9万円(プレミアムバージョンは約2.2万円)という価格ながら、健康管理や運動管理、スマートフォン連携など、必要な機能は一通り搭載している。何より、低価格端末にありがちな安っぽさを感じないのも魅力だ
スマートウォッチで「Suica」を使ったり、アプリを入れてスマートウォッチ上で操作したりしたいのであれば物足りなさを覚えるが、健康管理や運動管理で使いたいということであれば十分な性能を持っている。最近のスマートウォッチは価格が高くて手が出ないが、安っぽいスマートバンドは身に着けたくないと考えている人は、ぜひ一度試してみてほしい。
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