「爆速リベイクトースター」ヒットの予兆…90秒でトースト、2つ同時調理も可能

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2025年04月23日 18:00  Business Journal

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A-Stage「爆速リベイクトースター」

●この記事のポイント
・3月に発売された「爆速リベイクトースター」の売れ行きが好調
・トースト1枚を約90秒でトースト、パンの水分を逃さず焼き上げ
・2段式のため、上段でトーストを焼き、下段でおかずをつくることで料理の時短を図れる


 トースト1枚を約90秒でトーストでき、遠赤外線加熱によりパンの水分を逃さず焼き上げることで「表面はサクッ、中はふわっ」とした食感を実現する「爆速リベイクトースター」(9900円/税込)が、ヒットの兆しをみせている。製造・販売元はデザイン家電などを手掛けるA-Stage。1〜2月にかけてクラウドファンディングサイト「マクアケ」で先行販売し、金額は600万円となり、3月21日に発売。販売は好調だという。2段式で同時に2つの調理が可能な点も特長だが、なぜ売れているのか。また、どのような独自の技術が使われているのか。A-Stageに取材した。


●目次



3本のカーボンヒーターによって上下方向から遠赤外線で加熱
年間3万台ぐらいを目指す

3本のカーボンヒーターによって上下方向から遠赤外線で加熱

 同商品は一般的なトースターと見た目からして大きく異なる。2段式のため23cm幅のスリムなデザインで、縦長の形状となっている。同時に2つの調理が可能であり、上段でトーストを焼き、下段でおかずをつくることで料理の時短を図ることができる。幅が232mm、奥行きが256mmというコンパクトなサイズのため、限られたスペースに置けるのもうれしい点だ。


 大きな特長の一つが、トースト1枚を約90秒で焼き上げる点だ。同社独自のヒーター技術「トリプルカーボンテクノロジー」を採用し、3本のカーボンヒーターによって上下方向から遠赤外線で加熱。立ち上がりとほぼ同時に加熱がスタートするため、庫内が温まるまでの予熱時間がないという。


 また、上下方向からの遠赤外線加熱によりパンの水分を逃さず焼き上げ、水分蒸発率を約6.5%(1枚の場合/一般的なトースターは9.5%程度)に抑えることで、おいしいトーストに仕上がる。


 このほか、100℃〜250℃の温度調節機能を搭載しており、温度調節が難しい温め直し(リベイク)も、自由に温度を設定できることでレベルアップ。例えば、100℃の低温ではバターを多く含むクロワッサンやバターロールなど、リベイクが難しいパンもおいしくリベイクでき、高温を使えばグリル調理も可能となっている。


年間3万台ぐらいを目指す

 このようなトースターを開発するに至った背景・理由について、A-Stage社長の藤岡毅氏はいう。


「現代のライフスタイルは『時短』が正義。そこで私たちは、たった数分で“焼きたての感動”を届ける新モデルを開発しました。独自の高速ヒーティング設計により、外はカリッと・中はふんわりを瞬時に実現。忙しい朝でも、カフェクオリティの朝食が叶います。しかも価格は、1万円未満。『手に取りやすさ=体験者の広がり』だと考え、戦略的にコストを抑えました。ご家庭に1台置くだけで、朝の余裕が生まれ、一日のスタートが変わります」


 従来のトースターと比較して短時間での焼き上げや、水分蒸発率の抑制を実現できた理由は何か。


「弊社が開発したトリプルカーボンテクノロジーを採用したというのが大きなポイントです。カーボンヒーターを3つ搭載したトースターというのは、今まではありませんでした。カーボンヒーターの特徴である立ち上がりの速さを最大限に活かしました。昨年の4月頃から開発に着手し、生産工場と連携しながら独自で開発しました」(藤岡氏)


 気になる売れ行きは、どのような状況なのか。


「非常に順調でして、あらゆる商流で取り扱っていただいているという状況です」(藤岡氏)


 今後の販売目標や機能追加の計画などを聞いた。


「年間販売目標を3万台に設定し、今回採用したカーボンヒーターをさらに進化させた『次世代カーボンヒーター』を搭載予定です。きめ細やかな温度コントロールアルゴリズムを導入することで、リベイク性能を大幅に向上させ、外はサクッと中はふんわり──まるで焼きたての食感を、これまで以上に簡単に再現できる仕様へとブラッシュアップします。
私たちはまだ知名度こそ高くありませんが、“お客様の日常に本質的なメリットを届ける家電”を 追求し続けます。本製品がその第一歩となり、A-StageおよびRe・Deブランドを知っていただくきっかけになれば幸いです」(藤岡氏)


(文=BUSINESS JOURNAL編集部)



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