重賞初制覇を目指すアマキヒ(今年3月撮影、ユーザー提供:たろさん) 血統にふさわしい走りを見せるのはどの馬か。今年の青葉賞(3歳・GII・芝2400m)にはGI馬の弟や仔がズラリと揃った。
まずはアマキヒ(牡3、美浦・国枝栄厩舎)だ。母がアパパネ、半姉がアカイトリノムスメという国枝厩舎ゆかりの血統馬。前走の1勝クラスは着差以上の完勝だった。来年定年の国枝師にダービートレーナーの称号をプレゼントするためにも、ここは通過点にしたい一戦となる。そして国枝厩舎からはもう1頭、ガルダイア(牡3)もスタンバイ。半姉はNHKマイルC覇者のアエロリットで、前走の毎日杯では2着に健闘している。2400mへの距離延長を克服できれば見せ場以上があっていい。
他ではファイアンクランツ(牡3、美浦・堀宣行厩舎)にも要注目だ。半兄コスタノヴァは今年のフェブラリーSを快勝。強敵相手に大崩れしておらず、距離経験があるのも強みで、ここも上位争いに絡んでくるか。また、ホウオウアートマン(牡3、栗東・矢作芳人厩舎)の母スウィートリーズンは米G1・3勝の名牝。半兄ディアスティマは23年目黒記念2着など、長距離路線の実績馬である。
青葉賞は日本ダービーのトライアルだけあって、良血の活躍が目立つ。近年を見ても、20年はシーザリオの孫のオーソリティ、23年はソニンク一族のスキルヴィングが勝利。そして昨年はキタサンブラックの半弟のシュガークンが重賞初制覇を果たしている。さぁ、今年は──。各馬の血統にも注目して、レースを心待ちにしたい。