3回目の備蓄米入札 販売ルール変更で安くなる? 専門家「店頭価格は下がるどころか上がる可能性も」【Nスタ解説】

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2025年04月23日 20:40  TBS NEWS DIG

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TBS NEWS DIG

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コメ高騰は解消されるのでしょうか?23日から始まった備蓄米の3回目の入札。街では、コメ不足へのあの手この手の対策が始まっているようです。

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米の価格高騰続く…なぜ備蓄米は流通しないのか

山形純菜キャスター:
備蓄米が放出されても米の値上がりが止まりません。備蓄米の流通状況、そして米の価格の見通しがどうなっていくのか見ていきます。

備蓄米の流通状況について4月18日、江藤拓農水大臣は「備蓄米の倉庫が東北に多い。そして、3月〜4月は人事異動の時期なのでトラックの手配が難しい」と話していました。

1回目に入札された備蓄米のうち小売店などに流通したのは、全体の0.3%でした。流通に時間がかかっているということがわかります。

そして、流通の経路にも問題があるのではないかという指摘もあります。

備蓄米の販売ルール改正で影響は?

山形キャスター:
そもそも備蓄米の流通というのは、集荷業者が入札→卸売業者→小売業者というルートで渡っていきます。

ですが、1回目と2回目の入札では、JA全農が9割以上を落札しました。JA全農と取引実績のある業者を中心に流通していたということなんです。

これには理由があり、備蓄米を転売することによって価格がつり上がるのを防ぐため、原則、卸売業者が他の卸売業者に転売することを禁止にしていました。ただこれによって、流通に偏りが出ているのではないかという指摘がありました。

その指摘を受けて、3回目以降は卸売業者間で転売することが可能になったということなんです。

実際に、卸売業者間で転売することがあるのかどうか、米の流通に詳しいキヤノングローバル戦略研究所の山下一仁研究主幹に伺うと、「卸売業者間での転売は行われ、行き渡る先は増えるだろう。ただし、輸送コストなどはかかるため、米の店頭価格は下がるどころか上がる可能性もある」と指摘しています。

井上貴博キャスター:
やることが何もうまくいかない感じがしますね。

今も米が高くて、「米がないなら輸入米を拡大しよう」というような議論も出ていますが、農家の人たちからすると、今まで政府が言うように生産調整してきたのに、「米が足りないから輸入米を増やす」なんてこと言われたら、それは頭にくるだろうなと思いますし、消費者も大変ですよね。

惣菜売り場に変化?麺やピザで代用?

山形キャスター:
米の価格高騰が続くと、スーパーのお総菜売り場の景色も変わるかもしれません。

中堅スーパーなどが加盟する「CGCグループ」の展示会では、「麺を主食に。米⇔麺 発想転換で解決」という文字がありました。

その時のお弁当の写真では、焼きうどんが主食になっていて、小さなおにぎりが入っているお弁当や、パスタが主食になっているお弁当などもありました。

さらには、ピザが主食になっているお弁当などもありました。

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