シルバー人材センター係長、3年で2439万円着服 備品転売で利益
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2025年04月24日 20:12 毎日新聞

滋賀県長浜市 滋賀県長浜市シルバー人材センターは24日、30代の男性係長が業務に必要と偽って購入した備品の費用など約2439万円を着服していたと発表した。
センターによると、係長は北部連絡所勤務で、仕事の見積もりや会員の手配などの業務の責任者だった。2022年4月から25年3月までの間、センターが受託する剪定(せんてい)や除草などの業務に必要な備品と偽って電動工具バッテリーなど1213点を約2407万円で購入。購入した物品は全てインターネットや個人との取引で転売し、不正に約800万円の利益を得ていたという。更に、この問題を調査する中で、係長がセンターの売上金約32万円を着服していたことも判明した。
2月に事業収支に不審点が見つかったことから調査を開始し、3月に物品の所在確認を進めたところ、係長本人が不正を認めた。センターの聞き取りで、係長は投機性の高い信用取引で生じたマイナス分を穴埋めするために使ったと話しているという。係長は既に懲戒解雇となっており、被害額も全額返済されていることから、センターは刑事告訴する予定はないとしている。
再発防止策として、物品の事前購入申請、納品確認などを複数でチェックし、職務の担当替えも進めていくという。広田滋理事長は「一日も早い信頼の回復に向け、再発防止の改革に取り組んでいく」と話した。【長谷川隆広】
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