車に雨シミできる要因は?除去におすすめ対策や雨上がりの手入れについて整備士が解説

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2025年04月26日 09:40  まいどなニュース

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車の雨シミを防ぐには(Ajax9/stock.adobe.com)

車の手入れを怠っていると、車には雨シミができてしまいます。雨シミを放置し続けると最終的にはボディの塗装を傷めてしまうので、車にとってマイナスです。

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そもそもなぜ雨シミができてしまうのか、おすすめの対策や除去の方法について現役整備士が解説していきます。

車に雨シミができる原因

車のボディに雨シミができる原因は主に水が付着した後にそのまま放置していることが挙げられます。

シミができやすい主なシチュエーションについて紹介します。

▽雨に濡れた後そのままにしている

空気中のチリやゴミ、最近話題のPM2.5や花粉、塩分などのミネラル成分など、雨にはさまざまな成分・物質が含まれています。

雨でボディが濡れると時間が経てば水分は蒸発しますが、これらの成分はボディに付着したまま残ってしまい、これが雨シミの原因になります。

▽洗車時の水道水や井戸水が残っている

井戸水は水道水と比較してミネラル成分が豊富です。洗車後に拭き残しがあったり、ボディの隙間に残った水が垂れてきたものをそのままにしていると、水分が乾いた後にミネラル成分が白く結晶化してそれがシミになってしまいます。

また、水道水も井戸水ほどではなくとも同様の原因によりシミが発生します。

▽炎天下での洗車

夏場、特に炎天下での洗車はその暑さですぐにボディにかけた水やシャンプーの泡が蒸発してしまいます。

当然ながら水分が蒸発した後には、水分に含まれるミネラル・カルキ成分や、シャンプーに含まれる成分がボディに残ってしまいます。これらを放置しているとシミの原因になってしまいます。

黒などの濃紺色の場合は、熱を吸収するカラーでボディの表面温度が上がりやすく、シミそのものも目立ちやすいカラーなので特に注意が必要です。

▽洗車機を通した後に拭き上げをしない

洗車機を通した後に走行風で水分も飛んでいくだろうと、拭き上げを疎かにすることもNGです。走ったとしても、案外と車のボディには水分が残ってしまうものです。

すでに解説した原因と同様に、残った水分が蒸発した後に残るミネラル成分が雨シミの原因になります。

特に隙間に残った水分は、その後の雨垂れ→雨シミの原因になりやすいので注意が必要です。

車に出来る雨シミの種類

車のボディにできた雨シミは大きく以下の2つに分けられます。

・イオンデポジット
・ウォータースポット

それぞれ解説します。

▽イオンデポジット

ボディに付着した水が乾いた後に、水分に含まれていたミネラル成分等が白い雨シミとなって残ることを「イオンデポジット」といいます。

塗装表面にミネラル成分が堆積した状態です。

付着して間もないイオンデポジットは、シミ取り剤等の身近なケミカル用品を使うことで取ることができますが、時間の経過とともに除去が困難になるので、早めに処置することが大切です。

▽ウォータースポット

イオンデポジットをそのまま放置し続けると、ボディの状態が悪化して「ウォータースポット」になります。

塗装表面にシミが付着しているイオンデポジットと違い、ウォータースポットは塗装面にダメージを受けてしまっている状態です。一般ユーザーの洗車レベルできれいにできることはまずありません。

専門業者に依頼してボディの磨きが必要になりますが、深刻なウォータースポットになると、磨き作業でも完全にきれいな状態に復活させることが困難なケースもあります。

頑固な雨シミ除去におすすめの商品

イオンデポジット化した雨シミの除去は、頑固に付着してしまっている分、水垢の除去と比較して簡単ではありません。

もし、ご自分で頑固な雨シミ除去にチャレンジしたいときは、水垢取りを謳った商品を使うよりも「イオンデポジット除去」や「スケールクリーナー」を謳った商品を使うことをおすすめします。

車にできた頑固な雨シミ除去を業者に依頼する場合

業者に依頼した場合の雨シミ除去の費用相場は1万円〜10万円です。さらにこだわる場合には、さらに高額なメニューも存在します。

また、所要時間の目安は1日〜3日です。ボディの状態やボディサイズによって費用も所要時間も大きく異なります。

小さいボディの車でも、雨シミが酷ければ除去にかかる費用は高額になります。

車にできた頑固な雨シミが実際どれくらい酷いのかは、専門業者のプロに見てもらわなければ判断が難しいです。

業者への依頼を検討している場合は、事前に車を見てもらい見積もりしてもらうのが良いでしょう。

雨の後の車の手入れ方法

雨の後は簡易的な洗車でもいいので、早めに汚れを洗い流すのがベストです。これは、ボディコーティングの有無に関わらず同様です。できれば雨の後、2〜3日以内に洗車できるのが理想です。

どうしても面倒という方は洗車機の水洗いでも構いません。そして洗車後は、しっかりと拭き上げをおこなうことを忘れてはいけません。

車をきれいに維持するための最大のポイントは、こまめな洗車です。

整備士のまとめ

雨シミを放置したことで車のボディの状態が酷くなりウォータースポットになると、洗車だけでは簡単に取れなくなります。

業者に依頼しなければいけないほどの状態になると、きれいなボディを取り戻すにはお金も時間もかかります。

頑固な雨シミの付着を予防するためにも、雨の後にはなるべく間を空けずに洗車をすることと、洗車後は拭き取りをしっかりと行うことを意識しましょう。

簡単でもいいので、マメな手入れこそ最大の予防策です。

◇  ◇

◆整備士・ヒロ
国産ディーラー、輸入車ディーラーで勤務してきた2級自動車整備士。整備士経験は10年以上で、過去にはエンジニアとして全国規模のサービス技術大会に出場したことも。 車の整備に関する情報をtwitterで発信している。

【監修】中古車のガリバーが運営・クルマのギモンにこたえるサイト「norico」編集長・村田創
中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!

(まいどなニュース/norico)

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