
元保護猫の女の子「るり」ちゃんと「みく」ちゃんは、同じ保護猫ハウス出身。それぞれ異なる時期に迎えられ、飼い主のXユーザー・ねこ好きさゆりんさん(@Catloversayurin)のおうちで過ごすうちに、姉妹のような関係になりました。
【写真】三毛柄だけじゃない! 姉妹猫が“シンクロポーズ”を見せた瞬間はこちら
先に出会ったのはるりちゃん。2020年、インターネットの里親募集がきっかけでした。
「三毛猫のるりに目が留まり、さっそく保護猫ハウスへメールで問い合わせると、生後3カ月で母猫に育児放棄されたため保護されたと知りました。すぐに会いに行くことを決意。そこで保護猫活動の現状を知ることができたのです。また、その場で譲渡されるものではなく、慎重に里親が選ばれることも学びました」
後日、保護主さんは車で1時間以上かけてるりちゃんを届けてくれたそう。
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「保護主さんの対応から、小さな命を守るために真剣に向き合っていることが伝わってきました。温かい気持ちになりましたね」
当時、家には先住猫のユパちゃんがいました。「仲良くできるだろうか」と不安もありましたが、ユパちゃんは人見知りしない穏やかな子で、るりちゃんを優しく迎え入れたといいます。
「最初、るりは戸惑っているようでした。でも、ユパはすぐに受け入れてくれたのです。るりは安心したのか、しばらくすると甘えるようになりました。ふたりが並んで寝ている姿を見たとき、本当にほっとしたのを覚えています」
先住猫との悲しい別れ…訪れた不思議なご縁
しかし、2022年9月、ユパちゃんは病気のため虹の橋を渡りました。飼い主さん家族もまた深いペットロスに陥ります。るりちゃんもまた、ユパちゃんを探すように家中を歩き回るように…。その寂しそうな姿を目にしていたたまれなくなった飼い主さんは、年明け早々ある決断をしました。
「るりを迎えた保護猫ハウスに『三毛猫を保護したらお知らせください』と連絡をしました。ユパを亡くして悲しむるりのために、そしてるりとの暮らしを通して三毛猫の魅力を知り、もうひとりお迎えしたいと思ったのです」
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すると数日後、保護猫ハウスから「地域猫のお世話をしている方から、家の庭に現れた三毛の子猫を保護してほしいとの依頼がありました。すでに保護しましたが、お迎えされますか?」との連絡が…。飼い主さんは、思ったよりも早くご縁があったことにとても驚いたといいます。
「まだペットロスから立ち直ることができていなかったため、このような状態でお迎えして良いものか迷いました。でも、その子が生後4カ月と聞いてご縁を感じたのです。ユパを失ってからちょうど4カ月。その子も4カ月。ユパが生まれ変わって再び私たちに会いに来てくれたように感じました」
こうして、みくちゃんは飼い主さん家族の一員になりました。
姉妹のような関係になったふたりととともに
お迎え当初、るりちゃんとみくちゃんはお互いに距離を取っていました。でも、少しずつ距離が縮まり、“鼻チュー”をするようになり、寄り添って眠る姿も見られるようになります。
「はじめは警戒し合っていましたが、気づけば一緒にいる時間が増えていました。ふたりが並んでいる姿を見ると、つい写真を撮ってしまいます」
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るりちゃんは現在5歳、とても甘えん坊な性格です。
「私がソファで横になると必ずやって来て、一緒に寝てくれます。パソコンで作業をしていると膝に乗って甘えてくることも。かまってほしいのかもしれませんね」
一方、2歳のみくちゃんはとても賢く、落ち着いた子だといいます。
「るりが私に甘えているときは、少し距離を置くのです。空気を読んで“大人の対応”をしているのでしょう。でも、自分が甘えられるときは思いきり甘えてきます。そんな姿がたまらなく愛おしいです」
かつて異なる境遇で保護されたるりちゃんとみくちゃん。しかし今では、お互いを大切にしながら過ごす、かけがえのない存在になりました。
「ふたりが仲良く過ごしている姿を見ると、子どもが小さかったころのことを思い出します。この子たちを守らなければと思うのです。これからも、ふたりが穏やかで幸せな日々を過ごせることを願っています」
(まいどなニュース特約・梨木 香奈)