
高級ホテルやレストランでは、洗練されたサービスとともに、客側にもある程度のマナーが求められるものだ。しかし、時には周囲を驚かせる行動をとる客も現れる。大阪府在住の40代女性が、シティホテルのイタリアンレストランで目撃した、忘れられない光景を語ってくれた。
そのレストランは、少しお洒落をしてディナーを楽しむような雰囲気の店だったという。女性が訪れたのはランチタイムで、「サラダバーの食べ放題」が付いていた。そこに現れたのが、場違いな印象を与える母娘だった。
「明らかに場違いなラフな格好のすっぴん母娘が来店。ホテルの方は差別なく、丁寧に席に案内しました」
服装や雰囲気はどうあれ、ホテル側は他の客と同様に丁寧に対応したのだ。しかし……。(文:篠原みつき)
「ものすごい勢いでサラダバーを取り始めたのです」
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母娘の行動は席についてからが本番だったようだ。
「親子は何かランチを頼んだあと、ものすごい勢いでサラダバーを取り始めたのです。それも一皿に綺麗に盛り付けるどころか、残飯を集めた後のような温冷乾湿混ざった状態で、何皿も山盛りに取ってくるのです。テーブルに並びきれないくらいです」
およそ「お洒落なイタリアン」の光景とは思えない取り方だったのだろう。周りの客も驚いたようだ。しかし
「周囲のお客さんの視線も気にせず、なりふり構わずガツガツ食べ、3分足らずでレジへ向かいました」
そして、レジカウンターで母娘は「怒鳴るように一言」、信じられない言葉を発した。
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「ずっと待ってたけど料理が出てこないからキャンセルするわ。いいわね!」
なんと、メインの料理がまだ来ていないことを理由に、一方的にキャンセルを宣言したのだ。散々食い散らかした直後のことで、明らかに意図的なものを感じる。ただ、ホテル側の対応は冷静そのものだった。
「ホテルの黒服さんは、怒るでもなく静かにお詫びを言って親子を見送りました」
一部始終を目撃していた女性は、「これが一流店の接客か!」と感動した様子だ。しかし、話はこれで終わらない。母娘が去った後、スタッフはすぐさま行動を起こしていた。
「その後ですぐにパソコンを見ながら電話をしていたので、出禁の通達でも回していたのかも知れません」
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表面上は穏便に済ませても、裏では然るべき対応を取っていた可能性がある。この一連の流れを見て、「一流は何かあっても誤差の範囲で処理するのか、と感心したお昼でした」と振り返った。
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