※本記事は『SPY×FAMILY』最新巻の内容に触れる部分があります。未読の方はご注意ください。
現在発売中の『SPY×FAMILY』コミック最新15巻で、独特すぎる家族団らんの様子が明らかになったデズモンド一家。さらに、妻メリンダの「うちの主人は宇宙人なの」という発言や、これまでの不可解な言動から、東国国家統一党総裁ドノバン・デズモンドは実はアーニャと同様、超能力者ではないか?といった考察も連載時から囁かれていた。本稿では、過去シーンの挙動から、その伏線とも取れる言動を紹介すると共に、オペレーション〈梟〉成功への影響についても考察したい。
参考:【画像】『SPY×FAMILY』ダミアンの”ドラクエの勇者”風イラスト公開
◼︎こめかみにナゾの縫い跡? 表情の激変ぶりにも注目
黄昏(ロイド)のミッション「オペレーション〈梟〉」とは、東国の危険人物・ドノバン・デズモンドに近づき、戦争の企てを阻止すること。そのため、作品当初からドノバンの名前は黄昏たちの口から出ていた。しかし、実際彼がストーリー内に登場したのは、コミック6巻MISSION 37からのイーデン校の懇親会エピソードからだ。
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黄昏はアーニャのクラスメイトであるダミアン・デズモンドと父ドノバンとの待ち合わせのタイミングを狙って校内に潜入。ロイド・フォージャーとして、ドノバンとの初対面を果たす。
この登場シーンでまず気になるのは、こめかみ両サイドの長い縫い目(もしくは傷跡か手術跡か?)。こめかみの皮膚から髪の生え際までと、傷や手術跡だとしたらかなり大きな怪我の痕跡となる上、それが頭部の左右シンメトリーな位置にあるのも気になる点だ。
他にも、笑顔からの表情の豹変ぶりや、ダミアンが自分の意に沿わないことを言い出した時の仕草も特徴的だ。同じくイーデン校のエピソードでは、デズモンド家を訪問することを提案した黄昏に対して、満面の笑顔で拒絶。その直後には、ダミアンの子供らしい訴えに対し、目を細めながら「フゥゥゥー」というナゾのうめき声を出し、息子をものすごい形相で睨みつけていた。
初登場からコミック最新刊に至るまで、ドノバンの表情は大きく3種類しか描かれていない。「にこぉー」という擬音つきの張りついたような笑顔と、目を見開いたままの無表情、そして目を細め睨む表情だ。状況に合わせて、3パターンの顔だけを使い分けているように見える上、その表情のふり幅に違和感を覚えるだろう。
また、黄昏が自宅訪問を提案した際に即座に断ったのは、心を読むなど何らかの能力で黄昏が西国の諜報員であることを察知したからではないか?とも考えられる。
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ドノバンのこうした人間離れした雰囲気と表情の違和感は、対面後の黄昏がはなった「掴みどころのない男だった」というセリフにも表れている。メリンダが黄昏に言った「うちの主人は宇宙人なの」という言葉の真相は、今後物語で詳しく描かれていくだろうが、ドノバンの正体が今後のストーリーに大きな影響を与えることは確実だろう。
◼︎オペレーション〈梟〉の成功に黄色信号?
ドノバンが超能力を持っているか否かは今のところ不明だが、もし超能力者だった場合、オペレーション〈梟〉の成功が困難になるのは必至だろう。ドノバンがダミアンやメリンダの心を読んで情報を引き出し、同じ超能力を持つアーニャに接触してくる可能性がないとも言えない。
また、今後作品のメインテーマである “疑似家族”関係に影響を与える可能性もあるだろう。疑似家族の中で、アーニャ以外は父・ロイドがスパイであることも、母・ヨルが殺し屋であることにも気づいていない。そして、だからこそ3人はニセモノの家族でありながら楽しい家族生活を送れているのだ。しかしドノバンの動きによっては、今後互いの正体に気づく可能性が出てくるのかも知れない。“かりそめの平穏”は守られるのだろうか。
また、状況によっては尊敬する父親やアーニャの超能力に、ダミアンが気づく可能性もある。今回の疑惑が、今後の本編にどのような影響を及ぼしていくのか。また疑惑の真相はいかに? 今後の展開に要注目だ。
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(文=あさみ)
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