あべみほインタビュー「オファーではなく、自分の口から『脱ぎたいんですけど』というお話をしました」

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2025年04月27日 12:01  サイゾーオンライン

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あべみほ(撮影=たむらとも)

 長きにわたってトップグラドルとして活躍する一方で、日本のプロレス界で唯一のディーヴァとして新日本プロレスのリングでも戦っていたあべみほがへアヌードを解禁した写真集『天風』を発売。南の島や緑豊かな大地を舞台に、決意の裸身を披露している。今回の写真集を出した意外な理由や撮影時のエピソード、5月17日より公開の主演映画『真夏の果実』についてなどを中心に話を聞いた。

<インフォメーション>
あべみほ写真集『天風』
好評発売中!

撮影:西田幸樹
価格:4,180円(税込)
仕様:96ページ
出版社:講談社

書籍情報:https://www.kodansha.co.jp/book/products/0000410096

<プロフィール>
1988年1 月10日生まれ 北海道出身。北翔大学で服飾美術を学び、学校で行われたファッションショーがきっかけでモデルデビュー。地元・北海道でタレント活動をした後、23歳で上京、「ミス・ユニバース・ジャパン2012」横浜大会にて優勝。モデル、レースクィーンを経て、グラビアモデルに転身。日本のプロレス界で唯一のディーヴァとして新日本プロレスのタイチ選手に帯同、リングでも戦っていた。2023年6月15日、合同会社ABEYAを設立。

公式サイト:https://freaks.link/contents_author_detail.php/abemiho0110
X:https://x.com/abemiho0110
Instagram:https://www.instagram.com/abemiho0110/

──へアヌードを解禁した最新写真集『天風』はどのようにオファーがあったのでしょうか。

あべ 実はオファーではなく、自分の口から「脱ぎたいんですけど」というお話をしました。

──そうなんですか!?

あべ きっかけは北海道の実家で家族と一緒に過ごしているときで、兄に息子が生まれて、あべ家の跡継ぎということで、実家のお墓を建てようという話になったんです。それで「私は一生、一人身かもしれない」と言ったら、「だったらお墓のお金を出してくれ」という流れになって。そしたら兄が「そうだ! 最後の一枚脱げよ」と言い出しまして、「それいいね」と姉が同意しました(笑)。私としても異論はなかったので代理店さんに連絡したところ、今回の写真集に加えて、主演映画の話までとんとん拍子で進みまして、それが昨年の今頃のことでした。

──ものすごい経緯ですね……。撮影までの準備期間はどれくらいありましたか?

あべ 4、5カ月です。私の中で「ボリュームが足りない!」と思いまして、撮影に合わせて増量しました。当時36歳でしたが、さすがに今のままではダメだと。さらにセクシーに見せるには、もう少しお尻の大きさが欲しいなとか、自分の中でのパーフェクトを目指して、たくさん食べたんです。今までは体重が増えにくかったんですが、食べるだけじゃなく、なるべくお外に出ずに、あまり動かず、食べて寝るだけを徹底しました。あとはアニメや映画などの作品をたくさん見て感性も磨きました。

──アニメキャラなどを参考にしたということですか?

あべ そうです。ただ魅力的なアニメキャラがたくさんいまして、私は欲張りなので、全部やりたくなっちゃったんです。それで、かわいい、かっこいい、セクシー、全部やりたいなと。それを私は表現できるという自信もあったので、写真集に全部詰め込みました。

──増量の成果はいかがでしたか?

あべ もちろん理想通りの体型になれました。私は努力の天才ですから! セクシーだけじゃなく、遊び心も含めた表現ができたと思います。

──内容に関して、カメラマンや編集サイドからリクエストはありましたか?

あべ 特になかったです。「どういう内容がいい?」という打ち合わせをした際に、何冊か参考用の写真集が用意されていて、ロケ地も含めて、「この子の雰囲気がいい」という感じで選んだ記憶があります。その方が誰だったかは覚えてないんですが(笑)。

──カメラマンの西田幸樹さんとは過去にもお仕事されているんですか。

あべ 10年以上前に何度か撮っていただいたことがありまして、その頃から、当時のマネージャーさんと一緒に、「いつか西田さんに写真集を撮ってもらおうと思っているので、そのときはよろしくお願いします」とお話していたんです。そしたら今回、こちらから指名させていただいた訳でもないのに、まさかの西田さんで、当時のマネージャーさんに電話をして「よっしゃー! すごいやんけ」と言ってもらえたのが印象に残っています。改めて言葉にすることって大切だなと思いました。

──いざカメラの前で一糸まとわぬ姿になるのはいかがでしたか。

あべ もちろん恥ずかしかったです。見せたことのない部分なので……。ただ西田さんを始め、スタッフの方々がたくさんのアイデアをくださって、まさに私が表現したいと思える内容ばかりだったんです。現場の雰囲気も良くて、すごく楽しかったですし、みなさん優しくて、ただただ私ははしゃぎ倒していました。南の島では開放的な気分になりましたし、ありがたいことに天候にも恵まれて、私自身もコンディションが良い状態で臨めて。そういう魔法がかけられたのは皆さんのチーム力のおかげですね。

──『天風』という写真集のタイトルの由来について教えてください。

あべ タイトルは私から提案させていただきました。あべ家はみんなが集まると必ず百人一首をするしきたりがあって、私が一番好きな歌に「天つ風 雲の通ひ路 吹きとぢよ をとめの姿 しばしとどめむ」というのがあるんです。2018年に出した1st写真集が『をとめのすがた』だったので、今回は写真集の表紙からインスピレーションを得て、同じ歌の上の句から『天風』とつけさせていただきました。表紙をめくると下の句が隠れております。

──最初にお話に出た主演映画『真夏の果実』についてもお伺いします。あべさんが演じるのは夫の龍馬(奥野瑛太)と共にぶどう農家を営んでいるあゆみ。龍馬は冬になると東京に出稼ぎに行きますが、その間、あゆみは義母と二人暮らし。龍馬は東京で偶然再会した幼馴染に心惹かれ、一方のあゆみも年下の男性・草壁(佐野岳)と親密になり一線を越えてしまいます。どういう気持ちで撮影に臨みましたか。

あべ 脚本を読んだとき、私自身は結婚も不倫も経験がないので、想像を膨らますことができずに、すごく不安で……。お芝居の経験も少ないので、変に背伸びせずに、現場ではプロに身を委ねようと決めました。もちろん内容は把握していましたが、あゆみの感情の流れはそこまで理解しないまま撮影に入って。でも、その場で共演の俳優さんたちと、いまおかしんじ監督が引っ張ってくださったので、自然とあゆみになることができました。特に奥野さんのお芝居が真に迫っていて、それに引っ張られるように、私の演技を引き出してくださったんです。

──奥野さん、佐野さんとは、お芝居について何か話しましたか?

あべ 奥野さんとはぎこちなさのある夫婦という設定だったので、あえて話さないようにしました。ところが、奥野さんがフレンドリーに話しかけてくださるので、ちょっと逃げるほどでした(笑)。奥野さんには言いませんでしたが、それによって私なりにギクシャク感を出したんです。佐野さんはお話が上手で、待ち時間があっという間に過ぎてしまうほどで、そのコミュニケーションはお芝居でも大切にしました。

──完成した作品を見てどんな感想を持ちましたか?

あべ めちゃくちゃ泣きました。というのも本読みの段階から、なるべく自分が出ないシーンは知らないままにしておいたんです。そうしないと他の登場人物の心情に引っ張られて演技に影響が出てしまうと思ったんですよね。だからスクリーンで全貌を知ったとき、「ああ、こういうことがあったんだ」という発見があって、グズグズに泣いてしまいました。

──いまおか監督の演出はいかがでしたか?

あべ 初めてお会いしたときから、「ああしてこうして」と言われることがなくて、現場でも「もっとこうしたほうがいい」ということもなく、私の中で感じていたものを自由に表現させてもらえて、ありがたかったです。

──最後に新年度の目標や挑戦したいことはありますか?

あべ 私は目標に向かってひた走ってしまうタイプなので、あえて目標を掲げずに、楽しそうだなと思った方向に突っ走るというスタイルですが、あえて挙げるとしたら婚活ですかね(笑)。実家に帰ったときに、18歳までの私の写真付きの「自分史」が出てきたんですが、それを見て「当時はこんな気持ちだったんだ」と振り返ることができました。その中に20年後の自分に向けての手紙があって、「20年後の私へ。子育て頑張ってますか? 大好きなお洋服の仕事はしていますか?」と書いてありました。子どもはいませんが、お洋服の仕事については半ば叶っているのかなと。今日のドレスは写真集でも着ていますが、私は服飾系の大学を出て、憧れのドレスを着てウォーキングしたいという思いからモデルを始めたんです。だから20年前の自分には、「今回の写真集ではドレスも着ているけど、全部脱いでいます」とお返事を書きたいですね(笑)。

(取材・文=猪口貴裕/撮影=たむらとも)

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