30代前半で脱サラし、睡蓮農園を作った男性が見つけてしまったものは……。驚きの正体がYouTubeに投稿され、思わず「出たー!!」と大興奮してしまう姿が注目を集めています。
動画を投稿したのは、YouTubeチャンネル「Kazuのメダカ睡蓮ビオトープ」のKazuさん。以前、一度もエサを与えずに越冬させたメダカたちが暮らすビオトープの様子を紹介し、話題となりました。
今回は、作ってからちょうど1年経過し、冬を乗りこえた湿地帯ビオトープの様子を紹介。同時に、隣にある睡蓮農園の様子も見ていきます。
●ビオトープと農園を調査
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網を使ったガサガサを行い、湿地帯ビオトープにどんな生き物がいるか調査していきます。2つある湿地帯ビオトープのうち、手前は“保護施設”の機能を担っているとのこと。メダカのビオトープをリセットしたときに出てくる大量のヤゴを、そこに放流するそうです。
保護施設の奥のビオトープには何も入れず、自然に生き物が集まるようにしているとのこと。こちらのビオトープにはトンボが卵を産んだり、ガムシが集まったりしているのだとか。ヤゴといえば、メダカ飼育では嫌われがちな存在ですが、Kazuさん的にはメダカをほとんど食べず、むしろ蚊などの害虫を食べてくれる益虫の印象があるといいます。
2つの湿地帯ビオトープにはどちらも“シードバンク”とも呼ばれる田んぼの土を使っているそうです。田んぼの土にはいろいろな植物の種が入っており、ビオトープを作った昨年はさまざまな植物が生えてきたといいます。
「今年も何か生えてくると思う」と話しながらビオトープを見てみると、イグサと思われる植物やイネが生えています。こういった植物が茂ると、ヤゴの足場やゲンゴロウの隠れ家になったり、イトトンボやギンヤンマが卵を産む場所になったりするそうです。
Kazuさんの湿地帯ビオトープは水場と田んぼの土を使った泥地で構成し、泥地と陸地がつながるようにしているとのこと。というのも、今回特に呼びたいと考えていたゲンゴロウやガムシなどの水棲昆虫は、水中に卵を産んで幼虫まで育ち、泥地でサナギになるからだといいます。
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水場だけ用意しても幼虫までは見られるものの、陸地がないと、さなぎになれずに死んでしまうのだとか。水場と陸地をつなげることで、卵から成虫までのサイクルが完成すると考えると、それがビオトープの本来あるべき姿だといえそうです。
●ガサガサをしてみると……
湿地帯ビオトープについて説明したあとは、実際にガサガサをしてみることに。「ここまで話しておいて意外と生き物がいない可能性もある」とのことですが、水面にはカタビロアメンボの仲間らしき生き物の姿が見えています。
早速ガサガサをしてみると、アジアイトトンボだと思われるヤゴの姿が。その後もガサガサを続けると、今度はシオカラトンボ系のヤゴが姿を見せてくれました。
さらにKazuさんが特に呼びたかった、水棲昆虫のヒメゲンゴロウやヒメガムシの姿もありました。泥の中にはもっとたくさんのヤゴがいると話します。
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●絶滅危惧種の生物
続いて睡蓮農園にやってきました。そこで何やら、Kazuさんは“ある生物”を見つけてしまったといいます。その生物とは、なんと絶滅危惧種である「コガムシ」。先ほど紹介したヒメガムシと同じガムシの仲間ですが、ヒメガムシより体が2〜3倍くらい大きく、体色が緑がかっているそうです。
コガムシは静岡県のレッドデータブックでは準絶滅危惧(NT)に、東京都や福岡県ではさらに上のランクである絶滅危惧2類 (VU)、石川県ではそこからさらに上のランクとなる絶滅危惧種1類(CR+EN)に分類されているといいます(参考:コガムシ - 環境省)。
絶滅危惧種になっているということは、つまり個体数が減少しているということ。今後もさまざまな生き物が来るように、またコガムシが数を増やしてくれるように、湿地帯ビオトープに改良を加えていきたいと話すKazuさんなのでした。
Kazuさんは「Kazuのメダカ睡蓮ビオトープ」の他にも、Instagram、X(Twitter/@kazu23kazu23k)で、メダカや睡蓮、ビオトープやアクアリウムに関する情報を発信しています。
画像提供:YouTubeチャンネル「Kazuのメダカ睡蓮ビオトープ」
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