
岡山県倉敷市中央の市立自然史博物館が、昆虫の「ガ」に焦点を当てた展示会を開いている。“世界で最も美しい”と称される鮮やかな種をはじめ多彩な標本を一堂に並べており、担当学芸員は「『チョウはきれい、かわいい。ガは気持ち悪い』という先入観をなくしたい」と狙いを語る。5月6日まで。
【写真】羽から伸びる尾状突起が特徴のセミラミスオナガヤママユ
チョウも含めて約600種1万点に上る標本を公開する。いずれも東京の収集家・竹中一夫さん(故人)の遺族から昨年3月に寄贈を受けた約2万4千点の一部で、今回が初公開という。
このうち世界一美しいガ「ニシキオオツバメガ」は、アフリカ南東部の島国マダガスカルに生息し、黒地に瑠璃色や緑色の筋模様が入った羽が特徴。羽から尾っぽのように10センチほど伸びた尾状突起が飛ぶ際に優雅に揺れるフランス領ギアナの「セミラミスオナガヤママユ」などもあり、来場者の目を引く。
枯れ葉を思わせる地味な外見の「クロコノマチョウ」、羽に目玉模様が刻まれたグロテスクな「フクロウチョウ」といったガのような姿のチョウも。
|
|
「ガを毛嫌いせず、関心を持つきっかけに」と企画した奥島雄一学芸員。入館料は一般150円、大学生50円、高校生以下と65歳以上無料。問い合わせは博物館(086―425―6037)。
(まいどなニュース/山陽新聞)