
前回からの続き。私はユキ。夫のハジメは日本料理店で働く板前です。結婚してしばらくの間、義実家の近くに住んでいたときは大変でした。私は嫁として義両親が営むお寿司屋さんを手伝わされ、ひたすらこき使われていたのです。耐えきれずに離婚も考えましたが、最終的にハジメは私を選んでくれました。そして私たちは義実家から遠く離れた場所へ引っ越すことに……。やがて2人目の子どもも産まれ、ようやく平穏な暮らしが手に入りました。


いつも義父の顔色をうかがい、「義父に叱られないように」「嫁として粗相のないように」と立ち働いていた義母。まさか自分が店主になるなんて考えてもいなかったはずです。ハジメから聞かされた意外な話に、私は驚きました。



それからのハジメは義母に協力するため、たびたび義実家へ行っていました。義父を説得したり、新しいお店をオープンさせる手助けをしたりしたようです。私も久しぶりに顔を出しましたが、義母には頭を下げてひたすら謝られました。



義母が本来は優しい性格だというのは私も知っています。私に次々と用事を言いつけていたのは、義父に叱られないようにという配慮からです。その気持ちは私も受け取っていました。ただ義両親には昔ながらの凝り固まった考え方があり、それを取り払うのはとてもムリだろうと思っていたのです。
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【第10話】へ続く。
原案・ママスタ 脚本・物江窓香 作画・猫田カヨ 編集・井伊テレ子