今すぐ買うべき「傑作スニーカー」3選…“年間3000万円服を買う男”が出した結論

0

2025年04月30日 12:01  日刊SPA!

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

日刊SPA!

MOISTHROUGH360
―[メンズファッションバイヤーMB]―
 メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第529回をよろしくお願いします。

◆2025年に必ずブレイクするスニーカー

 今回は「ネクストブレイクスニーカー」。皆、大好きスニーカーの次のトレンドを紹介します!

 年間3000万円洋服を買っている日本屈指の洋服コレクターである私が太鼓判を押す「2025年ネクストブレイクスニーカー」、ぜひチェックしてみてください。

◆ローテクなクラシックデザインが人気
・テコンドー/Taekwondo(adidas) 1万5400円

 アメリカ有力ファッション誌「GQ」がNIKEのブランド力低下を報じたように、かつて人気のあったハイテクスニーカーブームはすっかり沈静化しています。

 NIKEを筆頭としたゴテゴテとしたデコラティブなデザインは世界中を席巻しすぎたため、反動で嫌われ始めているのです。

 2025年のスニーカートレンドはハイテクに対するカウンター、ローテクなクラシックデザインが人気となっています。その筆頭がadidasのテコンドー。遠目には革靴に見えるほどシンプルかつレザーの風合いが印象的な一足。

◆人気火付け役は韓国の人気グループ

 ソールも近年のNIKEのような「厚盛」ではなく、ほぼ見えないほど薄め。ローファーやレザースリッポンのような細身のフォルムでかなり大人な雰囲気です。まさにハイテクNIKEに対するアンチテーゼ。革靴に挑戦したいけど、履き心地や快適性の観点から敬遠している人にもおすすめです。これはスニーカーというより「レザーシューズ」、大人です。

 ちなみに、このモデルの人気火付け役は韓国の人気グループ『BLACK PINK』のジェニー。モデルの由来となった「テコンドー」が韓国発祥ということもあり、瞬く間に人気色が完売となりました。

 レディースから始まったトレンドですが、現在はメンズでも支持されています。黒カラーのモデルはどんなアイテムとも相性よく、かつ歩きやすく履き心地も上々。おすすめです。

◆やや甲が高く、足に吸い付くようなシルエット
・ユニセックス スピードキャット OG スニーカー(PUMA) 1万4300円

 同じくローテク・クラシックデザインの文脈から評価されているのがPUMAのスピードキャット。

 テコンドーと似たデザインですが、やや甲が高く、足に吸い付くようなシルエットが特徴。実はこちらも偶然ながら火付け役は『BLACKPINK』のロゼ。

 韓国はこの10年ですっかりトレンドセッターの地位を築きました。2000年前後は日本の裏原が世界を席巻したように、今は韓国がファッションの震源地。ネクストトレンドを見るなら韓国がオススメです。

◆ワイドパンツに合わせても違和感のないデザイン

 テコンドーは黒白シルバーの色展開ですが、スピードキャットは派手な赤からシックなブラウンカラーなども展開があり、色選びが楽しい。

 スリムなスタイルに合わせてもいいし、ワイドパンツに合わせても違和感のないデザインです。

 この手のぺたんこシューズはY2K時代、「厚底ブーツ」の次に来たトレンド。実際上述の「テコンドー」は実は2000年前後にヨーロッパで発売され火がついたモデル(ただし日本未発売)。歴史は繰り返しているのですね。

◆「透湿防水」性能を実現
・MOISTHROUGH360(2万4200円〜)

 最後はメンズ大好きテクノロジー系スニーカー。これは絶対メンズシーンで流行するブランドだと自信を持っておすすめします「MOISTHROUGH360/モイスルーサンロクマル」。

 こちらは完璧な透湿防水性能を備えた究極の機能スニーカーです。テックに詳しい方なら「……いやいや透湿防水ならGORE-TEXがあるじゃない?」と思ったでしょ? しかし、ちょっと待った、実はGORE-TEXってアウターならともかく、靴は「蒸れる」んです。

 透湿とは湿気を出すこと、防水とは言葉通り水を防ぐことです。GORE-TEXテクノロジーは防水シートを使うことで水の侵入を防ぐわけですが……当然、密閉されたシートを使えば内部は蒸れることになります。お花見で使うブルーシートを巻いているようなものですね。

 そこでGORE-TEXは特殊な素材を使い「水蒸気のみを外に出す」ことを実現しました。これがGORE-TEXがいうところの「透湿防水」性能です。

 しかしながら、これはあくまで物理的なシート。「外からは水を防いで内部からは水を出す」みたいな魔法のようなことはできません。出来ることは厳密にいえば「内部から水を出す」のではなく、「内部から水蒸気を出す」のです。つまり一度汗をかいて蒸れないと透湿性能は発揮されないのです。なのでGORE-TEXは他素材よりもちろん優秀ではあるのですが、実際「蒸れ」ます。

◆難易度が高い「蒸れない防水スニーカー」

 そして、アウターならともかく、靴においてこの方法で透湿させるのは極めて困難です。なぜなら足は思う以上に汗をかくし、加えて汗をかく場所のほとんどが「足裏」だからです。

 いかにGORE TEXテクノロジーといえど人間の足がかく大量の汗には透湿性能が追いつかないし、加えて足裏から出るため水蒸気の逃げ場がないのです。アッパーにGORE-TEXが装備されていても足裏に大量の汗をかかれてしまうのでなかなか対応が難しい。

 なので「蒸れない防水スニーカー」ってなかなか難易度が高かったのです。

 このブランド「MOISTHROUGH360/モイスルーサンロクマル」は、なんとアウトソールに呼吸穴のような空間を備えており、歩行着地時に「プシューッ」とポンプのように空気を吐き出し循環させる構造となっているのです。加えて、防水はシートではなく、特殊加工で賄っており、通気性を備えたまま防水性能を高めることを実現。GORE-TEXに遥か勝る防水性能と透湿性能を実装しているのです。

 実は特許取得しており他社には出来ないテクノロジー。私も持っていますが、驚くほど快適! 歩行感覚も雲の上を歩くようなふわふわ感があり、楽チン。さらに有名木型デザイナーを迎えたデザイン性も秀逸で値段もテック系にしてはまずまずお値打ち。

 これ絶対流行りますから、覚えておいてくださいね……!!!

 以上、ネクストブレイクスニーカー3選でした!

―[メンズファッションバイヤーMB]―

【MB】
ファッションバイヤー。最新刊『ロードマップ』のほか、『MBの偏愛ブランド図鑑』『最速でおしゃれに見せる方法 』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超! (Xアカウント:@MBKnowerMag)

    ニュース設定