市職員を収賄容疑で逮捕 福岡・直方市、2年連続で汚職事件

1

2025年04月30日 20:56  毎日新聞

  • 限定公開( 1 )

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

毎日新聞

直方市職員の贈収賄事件を巡り、直方市役所に家宅捜索に入る福岡県警の捜査員ら=直方市で2025年4月30日午後6時16分、栗栖由喜撮影

 福岡県直方市発注の機械設備修繕工事などの業者選定を巡って賄賂を受け取ったとして、県警は30日、直方市建築管理課建築係主査の森健悟容疑者(43)=同市永満寺=を収賄容疑で逮捕した。贈賄容疑で同市の管工事会社の男性代表取締役ら2人を書類送検する方針。県警は同日、直方市役所に家宅捜索に入った。


 逮捕容疑は、直方市発注の機械設備の修繕工事などの随意契約十数件で、管工事会社が選定されるよう便宜を図った見返りに、同社代表取締役の男性ら2人から2020年6月〜24年4月に電動工具など計25万円相当を受け取ったとしている。県警は認否を明らかにしていない。


 県警によると、森容疑者は機械設備の唯一の担当者として、修繕工事などの随意契約の業者選定を担っていた。森容疑者はDIYが趣味で、交流サイト(SNS)のメッセージで「欲しい工具」などを要望して受け取っていたという。


 直方市を巡っては、昨年も浄水施設管理業務を巡り賄賂を受け取ったとして収賄罪で水道施設課係長だった男性が起訴された。福岡地裁は25年1月、懲役2年、執行猶予4年の判決を言い渡し、男性側が控訴している。


 相次ぐ汚職事件に県警捜査2課の冨樫良平課長は会見で「業務管理上あるいは職員の人事配置上、構造的な問題があったと考えている。検挙をもって社会的警鐘を鳴らしたい」と語気を強めた。大塚進弘市長は記者会見で「誠に遺憾。市民の皆様にご心配やご迷惑をおかけし、深くおわび申し上げる」と陳謝した。【栗栖由喜、岡村崇】



    ニュース設定