
ボタンもファスナーも使わず、片手で出し入れできるコインケースがSNS上で大きな注目を集めている。
「100年前から野球のグローブをつくる奈良県三宅町の職人と作ったボタンもファスナーもない、完全無縫製のコインケース。」
と件のコインケースを紹介したのはセメントプロデュースデザイン代表でクリエイティブディレクターの金谷勉さん(@cementblue)。
折り紙の「朝顔」が袋状になったようなデザイン。片手で軽く握るだけで開けることができ、手を離せばひとりでに閉じてしまうこの不思議なコインケース。「片手でひらける革のコインケース」という商品名で2023年に発売されたもののようだ。
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金谷さんにお話を聞いた。
ーーこのコインケースはすべて革でできているのでしょうか?
金谷:革製です。野球用に作られている革をそのまま活かしています。グローブ作りには革漉きの技術が大事なのですが、その技術でケースの表地と裏地を厚みを調整しています。
ーー企画された経緯は?
金谷:日本の伝統的な折り紙技法「花紋折り」を継承するHOW TO WRAP_さんの作品に出会い、それを革でも表現ができないかなと模索していました。
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そのうち100年前からのグローブの産地、奈良県三宅町の森川町長からの依頼で職人とのコミュニティワークショップをおこなったのですが、それがきっかけで出会った現地の若手職人に相談し完成にこぎつけました。
そもそも日本の革加工は縫製がメイン技術。無縫製の企画を作るのは難しいようで、構想からやってくれる職人を見つけるまで5年かかりました。
ーー投稿が反響を呼びました。
金谷:たくさんの方々に知っていただける機会になったことはうれしかったです。即完売してしまい、今もお待ちいただいている状況です。
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奈良県三宅町はグローブの産地。この反響に乗じ野球界にもPRしていきたいと金谷さん。
「片手でひらける革のコインケース」は大阪・本町と東京・押上の「COTO MONO MICHI」、や同店の通販サイト「コトモノミチ」で購入可能。ご興味ある方はぜひチェックしていただきたい。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)