ビーチに流れ着いた流木を使い、まるで本物のようにダイナミックな“馬”を形作る動画がYouTubeで話題です。この動画は記事執筆時点で139万回以上再生され、5万3000件以上の高評価が寄せられています。
この動画を投稿したのは、YouTubeチャンネル「BM Sculptures」。チャンネルを運営するのは、元プロ野球選手で現在はアーティストとして活動しているブレーク・マクファーランドさんで、さまざまな素材を使った作品の制作過程を公開しています。
●ビーチの流木を使って作るのは……
今回は、浜辺に流れ着いた流木を使って、等身大の“馬”を作るというユニークな企画。舞台はカリフォルニア州ソノマ郡のビーチ、制作にかけた日数はわずか2日です。
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まずは、等身大の馬のシルエットをベニヤ板で2枚カット。それぞれにスチール製の骨組みを取り付け、自立するように組み立てます。そして、完成したフレームを浜辺に設置。これだけでもすでにドラマチックな光景が広がります。
完成したフレームには、ちょうど良い形の流木を見つけては、釘打ち機で一つ一つ固定していきます。腹部には、数ある流木の中から長くて丸みのあるものを選び、脚には膝関節を思わせる自然な曲がりのある流木を使用。さらに、馬の頭蓋骨そっくりの形をした流木まで見つかり、まるで誰かがビーチに“馬の遺骨”をばらまいたかのような光景に驚かされます。
それぞれのパーツは、必要に応じてカットを加えながら、丁寧に重ね合わせて各部位へと組み込まれていきました。
●まるで砂浜を走り抜ける“馬”
作業中は多くの人が足を止め、写真を撮ったり、声をかけたりする姿も。そんな反応に励まされながら、制作のモチベーションも高まっていったといいます。
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耳や尾、たてがみ、そして蹄も一つ一つ作って組み立てていき、完成が近づくにつれて、取り付けられた流木はまるで馬の筋肉のように見えてきます。自然が形づくった流木を使うことで、作品には生命力や躍動感が宿り、よりリアルな存在感を放っています。
こうして努力の末に完成した馬は、まるで砂浜を駆け抜けていくかのような躍動感あふれる作品に。ドローンで撮影された映像では、力強く伸びた脚の角度や、風になびくたてがみや尾がまるで本物の馬のように映り、その姿に思わず見入ってしまいます。
渾身の作品ではありますが、砂浜にいつまでも置いておくことはできず、制作から3日目には解体しなければならない予定でした。非常に残念なことですが、そのとき思わぬ展開が。制作中に声をかけてきた州立公園のレンジャーから、「フレームはそのまま残しておいてほしい」と申し出がありました。
今後、もしかするとこの作品が再び組み立てられ、州立公園や別の場所で展示される日が来るのかもしれませんね。
●「美しい作品だ!」「信じられないほどリアル」
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この動画には、「地元の人間としてはこれが“永久的”なものであってほしかった。信じられないよ!」「馬主なんだけど……あなたは最高の仕事をしたよ! 美しい作品だ!」「この作品の背後で起こった全てのドラマが好きだよ」「動く感じが信じられないほどリアルだ。レンジャーによって再建され生き続けてほしいなあ」など、作品そのものや、制作過程で起こった人々との触れ合いにも心を動かされたというコメントがたくさん寄せられています。
YouTubeチャンネル「BM Sculptures」では他にも、「等身大のパイソン」「白鳥」「鮭をくわえる熊」など、生き物を題材とした作品の制作過程を投稿。また、今回の“馬”を制作する様子はInstagramアカウントでも公開されています。
画像引用:YouTubeチャンネル「BM Sculptures」
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