ユニコーンSに出走するメイショウズイウン(c)netkeiba 今週の土曜日は、京都競馬場でユニコーンステークス(GIII・ダート1900m)が行われます。
ユニコーンSは長きにわたり東京ダート1600mで開催されていましたが、昨年からはダート競走の体系整備に伴い、京都ダート1900mが舞台となっています。同時に東京ダービーのトライアルにも指定されており、2着以内に入ったJRA所属馬には東京ダービーへの優先出走権が与えられます。
昨年のユニコーンSではラムジェットが優勝し、2着にサトノエピックが入線。当然、この2頭は優先出走権を獲得した東京ダービーに駒を進めるわけですが、そこでもこの2頭でワンツー決着(ラムジェットが優勝。サトノエピックが2着)となっています。
さらに、昨年のユニコーンSで3着に入ったミッキーファイトは次走のレパードSで重賞制覇。その後もダートのビッグレースで好走を続けています。
元々、ユニコーンSは出世レースで数多くの競馬が勝ち馬に名を連ねています。この傾向は舞台が京都になっても変わっていないようです。今年のユニコーンSでも上位に入った馬はその後のダート路線を引っ張る存在になれる資格があると言えそうですし、どの馬がダート路線の主役になるのか。その行方を楽しみに待ちたいところです。
ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。
【条件】
前走中山に出走(ただし、前走4角5番手以内の馬は除く)
[0-0-0-12]複勝率0%
該当馬:ベルベルコンパス、メイショウズイウン
※特に言及のない限り、データは15年以降の京都ダート1900mで行われたGIII以上(計10レース)を対象にしています。
上位人気が予想されるメイショウズイウンが該当しました。
中山と京都は同じ右回りではありますが、レースの流れには大きな違いがあるため、前走で中山での競馬を経験している馬は、京都替わりに戸惑って力を出し切れていない可能性があるのではないでしょうか。
関西圏のレースはテンからペースが速くなりやすいため、結果を残すにはある程度のスピードが必要になります。しかし、前走で関東圏の中山に出走し先行できていない馬に関しては、スピード能力に物足りなさが残るので結果が出ていないと考えられます。
前走が中山でも勝負所の4角である程度の位置につけられている馬ならば、先行力や機動力の高さが担保されているので結果を残すケースがあります。しかし、そのような競馬ができていない馬には好走例がなかったので大きな割引が必要と言えます。
メイショウズイウンは前走中山に出走し4角10番手。2着に好走していますが、これは相当な能力を秘める勝ち馬(ルクソールカフェ)が早めに先頭へ立ったため、先行勢が苦しなったことに乗じて好走した印象です。
しかも、前走は1000m通過63.1秒のスローペース。今回は重賞で道中のスピードは上がるでしょうし、追走に手間取る可能性も否定はできません。
ここは人気でも強調できる点が少ない上に割引材料がありますので、あまり高い評価は与えにくい印象です。人気で買うほどのメリットはなさそうですし、ここは思い切って本馬の評価を下げて馬券を組み立てたいところです。
重賞レースの参考に、是非お役立てください。