
本人が納得できない人事評価や責任転嫁が横行するような職場環境では、会社に見切りをつける社員が出てくるのも当然だろう。投稿を寄せた50代男性(専門職/年収750万円)は、以前勤めていた会社での経験を語る。
男性は業界経験が豊富な社長を慕って入社したが、社長は定年により退任した。その後、新社長に代わってから社内の空気は一変したという。(文:天音琴葉)
「人事評価も目標以上に達成していたにもかかわらず悪かった」
男性曰く、新社長は「50代手前のボンボンで大事な決済は逃げる等、いい加減」だったそうだ。すると、重要な決断を避けるような新社長に嫌気が差した人事部長が退社し、「社長がどっかから連れてきた人事部長」が後釜として就任した。その辺りから「会社がおかしくなった」と男性は感じたという。
男性によると、新体制下では社長と人事部長、そして男性が陰で社長の”飼い犬”と呼んでいた特定の女性社員が結託し、おかしな状況がまかり通るようになっていったとのことだ。
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その女性社員は仕事ができず、代わりに男性がミスを被らされたことや、彼女を指導したら「パワハラだ」と訴えられてしまったこともあるそうだ。指導の具体的な経緯は不明だが、男性はこれを不当な訴えだと感じたようだ。
男性の意に反して、人事部長と社長は女性社員を養護したという。男性は
「私の言い分を全く聴かず、人事に一方的にののしられた。そのせいか人事評価も目標以上に達成していたにもかかわらず悪かった」
と主張している。
新人上司が辞めると「教え方が悪い」と批判され
さらに男性を追い詰めたのは、納得のいかない人事異動だったと振り返る。上長が定年退職し、「勤続年数・キャリア・周りの信頼から次期の役職昇進は自分(しかいない)」と思っていた男性。ところが……
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「次々と素人を入社させ、上司に充てる(それも私より年下)。当然チューターは自分となり、仕事を教えるが、身に付くはずもなく、職場を混乱され、そいつらは会社を去ってしまう」
その結果、男性は「教え方が悪い」「パワハラだ」と、またしても会社に責められたという。新人育成がうまくいかなかった原因について、会社側と男性の間で見解の相違があったのかもしれない。堪えきれなくなった男性は、ついに行動に出た。
「こんな会社は嫌だと思い、私自身、フリーランスとして外の人脈・キャリアにある程度の自信はあったので退社を決断し、現在は個人事業主として仕事をしています」
男性によれば、このような理不尽な扱いは、自分に限ったことではなかったようだ。
「私以外にも一方的に退社に追い込まれた人がおり、その都度、メンタルがおかしくなったり、裁判沙汰とかで揉めているようだ。私は裁判するのもお金を時間がかかり、つまらない争いはしたくないので、良い社会勉強をしたと思い、回避しました」
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裁判で白黒はっきりつけたいという人もいるだろうが、そのためにかかるお金と労力、何よりも自分の大切な時間をこれ以上、割きたくなかったのだろう。男性はこれを一つの区切りとして、新たな道を選んだようだ。
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