【漫画】メラメラ燃える対抗心、恋に似てる? テンポの良いギャグがクセになる『友達がライバル(恋人)になる話』

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2025年05月03日 08:00  リアルサウンド

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『友達がライバル(恋人)になる話』(戸山トモ)

 2人の気持ちがすれ違えばすれ違うほど、いじらしさを覚えてどんどんその作品の世界観に釘づけにされてしまう。Xに3月下旬に投稿された『友達がライバル(恋人)になる話』では、何ともユニークなすれ違いが描かれている百合漫画だ。


 2人の女の子の思いがすれ違いながらも、実は交差していなくもないような、不思議な気持ちにさせてくれる本作を手がけた戸山トモさん(@toyamatomo)に完成までの経緯など話しを聞いた。(望月悠木)


参考:【漫画】『友達がライバル(恋人)になる話』を読む


◼︎お気に入りのすれ違いは「尻型に折った手紙」


――なぜ2人のすれ違いをギャグテイストの百合漫画にしたのですか?


戸山:まず「真逆な2人組にしたい」と思い、それから女の子を描くのが好きだったので、百合っぽいギャグ漫画を描くことに決めました。百合と言えばお互いに好意を持ってることが多いので、そこをズラして「片方は好き、でももう片方は敵意を持っている」という関係にしました。そのうえで、「そのズレがお互いの極端な思い込みのせいですれ違っているのに、なぜか妙に噛み合ってる」みたいな状態になると楽しそうだなと思ってこの形になりました。


――その真逆な2人はどのように作り上げましたか?


戸山:全体的にぼんやりと浮かんだイメージで作っていきました。私の漫画の作り方が少し変わっているのかもしれませんが、まず描きたいギャグのシーンをなんとなく思い浮かべてから、それに合うような性格やビジュアルを後から肉付けしてキャラクターを作っています。


 また、見た目は対比が出るように、黒髪長髪で吊り目のキャラと、白髪短髪でタレ目のキャラにしました。


——いろいろな“すれ違い”が描かれていましたが、すれ違いはどのように考えたのですか?


戸山:学校生活で起こりそうなやりとりをまずピックアップして、そこから突飛な展開になるよう考えていきました。そして、読者が「そんなわけねえだろ」と思う割合がどんどん強くなっていくようにネタを配置しました。


——戸山さんが気に入っているすれ違いは?


戸山:「あぁなんだ、尻型に折った手紙ね」がわけわかんなくてお気に入りです。


——また、「たまご1パック分あるよ」など、散りばめられたボケも面白かったです。


戸山:ネタの緩急やバランスなどが当時あまりわかっておらず、とりあえず詰め込めるだけ詰め込んだろの精神でポンポン放り込みました。ボケそのものについても、深く練って考えているというよりは、思いついた発想をニヤニヤしながら友達に話す感覚で描いています。


——ちなみに「土偶を一緒に作る」が最初に来ており、そのシュールさに早々に心を掴まれました。なぜ「土偶を一緒に作る」だったのですか?


戸山:はじめのページなので、「わけわからん遊びをやっているな」ということを絵から一目で伝わり、それでいて「はるかのほうが技術的に優れているとわかるものがいい」と思い、土偶を一緒に作ることにしました。


――最後に漫画制作の目標を教えてください。


戸山:最終目標としては漫画が爆売れして大金持ちになることを目指しています。そのために現在いろいろな作品をコツコツ描いていて、まだ媒体や公開時期はお伝えできないのですが、今後いくつかの読切漫画がぽつぽつと公開されていく予定なので読んでもらえると嬉しいです!また、今年2月まで商業連載していた『ぽこてん!』(講談社)も、可愛い女の子たちが変なことをしている学園コメディなので、暇つぶしにでもぜひ読んでみてください!


◼︎『ぽこてん!』1話〜3話は「ヤンマガWeb」で無料公開中!


(文・取材=望月悠木)



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