【バレー】大阪M、ぶれないシンでつかんだ頂点 コンディション維持&プラス思考も徹底

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2025年05月04日 05:02  日刊スポーツ

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大阪Mは表彰式でトロフィーを掲げ優勝を喜ぶ(撮影・山本朝陽)

<バレーボール大同生命SVリーグ女子:大阪M3−0NEC川崎>◇プレーオフ決勝◇第2戦◇3日◇有明アリーナ



レギュラーシーズン(RS)1位の大阪Mが、初代王者に輝いた。2日の第1戦に続き、同2位で昨季までVリーグ2連覇のNEC川崎に、3−0のストレートで完勝した。昨季はRS22戦全勝ながらも、決勝でNEC川崎に敗戦し準優勝。その悔しさを大舞台で晴らし、決勝で1セットも落とさずに頂点に立った。男子は決勝第1戦が行われ、サントリーがセットカウント0−2から3セット連取で逆転勝利。初代王者に王手を懸けた。


 ◇   ◇   ◇


マッチポイントでファンヘッケのスパイクが決まると、田中主将は満面の笑みでベンチメンバー全員を歓喜の輪に招き入れた。笑顔、涙、それぞれの感情がはじける。初代王者。「歴史に名を刻めてうれしい。みんなが優勝に向かい合い、結果として出せたことをうれしく思う」と胸を張った。


2戦連続のストレート勝利で、宿敵に雪辱した。22戦無敗でRSを制しながらも、決勝でNEC川崎の前に散った昨季。露呈したのはここ一番での勝負弱さだった。今季は「決勝で勝つためにみんなでできることを考えた」と、心身のピーキングを合わせてきた。


新リーグとなり、RSの試合数が倍増。プレー時間を考慮し、個々人でオフの取り方を変えてコンディション維持を図った。プラス思考も徹底。RSで7敗を喫したが「負けたらどうしようという気持ちは全くなかった。去年は全勝が逆に重圧になっていた」。失点や敗戦に一喜一憂せず、前向きに進んできた。


その姿勢はこの日も表れた。1−0で迎えた第2セット。中盤に4連続失点で逆転された。ずるずると行きそうな場面で、途中出場の宮部が強打で流れを一変。「鼓舞できた」とその後の連続得点で連取につなげた。少しのことではぶれないシン。枢軸を担う林も「リードされている時でも攻めていけた」とうなずいた。前身リーグを通じては4年ぶり4度目の優勝。「実力を出し切れば勝てる」。主将の言葉通り、なるべくしてなった初代王者だった。【勝部晃多】


○…NEC川崎の金子監督は「相手が1枚も2枚も上手だった。素晴らしかった」と完敗を認めた。第1戦に続きサーブで崩された。RSトップだったチームアタック決定率は、相手を約10%下回る32・6%にとどまった。昨季限りで引退した古賀さんの後継としてエースを任されてきた佐藤は「フロアディフェンスにはめられた」と反省。「まだこれから成長できる」と涙で声をつまらせながら来季の王座奪還を誓った。

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