トランプ米大統領(左)と連邦準備制度理事会(FRB)議長に指名されたパウエル氏=2017年、ワシントン(AFP時事) 【ワシントン時事】トランプ米大統領は、4日放映されたNBCテレビのインタビューで、高関税政策の影響で米国がリセッション(景気後退)に陥る可能性を問われ、「すべてがうまくいっている。今は過渡期だ」と主張した。また、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長を解任する考えがないことを改めて示唆した。
1〜3月期の米実質GDP(国内総生産)は年率換算で前期比0.3%減と、3年ぶりのマイナスに沈んだ。トランプ氏は「どんなことも起こりうる」と、景気が後退する可能性を否定しなかった。一方で、先行きは「米史上で最も素晴らしい経済になる」と言い張った。
トランプ氏はFRBの金融政策に関し、「利下げするべきだ」と述べ、「ある時点で(FRBは)利下げする」と持論を展開した。政策運営を巡る見解の相違でパウエル氏の解任を検討したとされる。ただ、2026年5月の任期満了前に解任する可能性を問われ、「どうしてそうするのか。あともう少しで(FRB議長の)交代人事に着手する」と、否定的な見解を示した。