NHKマイルCに出走予定のアドマイヤズーム(ユーザー提供:あまに煮さん) 本記事ではnetkeibaオリジナルAIが推奨する本命候補3頭を特筆すべき過去の傾向とともにご紹介します。
今週の重賞競走は土曜日にエプソムC(GIII)と京都新聞杯(GII)、日曜日にNHKマイルカップ(GI)が行われます。その中から東京競馬場で行われるNHKマイルCを取り上げます。まずは過去の傾向から。
過去10年のNHKマイルCでの前走着順別成績を見ていきます。過去10年のNHKマイルCでは前走5着以内の馬が10勝2着8回3着8回と圧倒しています。同世代のトップマイラーが集まる一戦ですし、その中で結果を残せるのは前走でも上位争いに絡んでいる近況好調馬ということが言えるかもしれません。
前走5着以内の馬の中でも特に注目したいのがGIに出走していた馬です。前走でGIに出走し5着以内だった馬は11頭が該当し5勝2着2回。複勝率63.6%、単勝や複勝の回収率も100%を超えていることは覚えておきたいところです。
続いては、過去10年のNHKマイルCにおける前走からの間隔別成績です。過去10年のNHKマイルCで3着以内に好走した馬は、すべて前走から中8週以内で出走していました。
前走からコンスタントに使われている馬の方が、休み明けの馬に比べると仕上げに苦労することがないというのがこのような傾向を生んでいる要因と言えるかもしれません。また、過去10年のNHKマイルCはスローペースになることがほとんどなく、スタートからタフな競馬になる傾向にあります。休み明けの馬は実戦から離れていることもあり、テンからタフな流れになるレースでは力を出し切れていないのではないかと考えられます。
今年のNHKマイルCでも前走6着以下や極端に間隔が空いている馬の取り扱いには注意したいところです。それでは早速ですが、今週のNHKマイルCでAIから導き出された月曜日時点での本命候補3頭をご紹介します。
◆人工知能は実績馬3頭に高評価
アドマイヤズーム
未勝利勝ち直後に挑んだ昨年の朝日杯FS(GI)では、2着に2馬身半差をつけて優勝。その2着馬は今年の皐月賞を制したミュージアムマイル。また、3着馬のランスオブカオスも今年のチャーチルダウンズC(GIII)を勝っていますので、相当にレベルが高いレースだったことが分かります。
前走のニュージーランドT(GII)は圧倒的1番人気で出走するも、まさかの2着に敗れてしまいます。ただ、関東への長距離輸送が初めてでしたし、レースでは掲示板に載った5頭の内4頭が差し馬。前々から粘ったのは本馬のみですから、勝ち切れませんでしたが力は十分に示す一戦だったと言えます。今回は休み明けを叩かれて状態も上向いているでしょうし、関東への輸送を経験していることもプラス材料になりそうです。能力は確かですから、ここは改めて期待したいところです。
イミグラントソング
前走のニュージーランドTではアドマイヤズームを負かして重賞初制覇を達成。アドマイヤズームが先に抜け出し勝ちパターンを作ったかに見えたレースでしたが、直線では力強い伸び脚で差を詰めてゴール前できっちりと差し切って優勝。2歳王者相手に堂々たる競馬を見せましたし、本馬も相当なポテンシャルを秘めているのは間違いありません。
デビュー戦では4着に敗れていますが、その後の4戦では3着以内を確保しており堅実な走りを見せています。また、この4戦はすべて上がり最速を記録。末脚の威力は十分です。切れ味のある馬ですから、直線の長い東京は歓迎材料でしょう。相手は強くなりますが自身の持ち味を活かせる流れになればチャンスはありそうです。
ヤンキーバローズ
前走のファルコンS(GIII)ではスタートから折り合いを欠くような面も見られましたが、直線では馬群を割って伸びてきて優勝。課題も残った一戦ではありますが、一方で能力の高さを示すには十分なレースだったとも言えます。
今回は1600mへの距離延長になりますので、前走以上に折り合い面が重要になりそうです。ただ、GIでテンから流れやすい一戦になりますので、ペース自体は前回よりも向きそうな印象があります。デビュー戦は先行して勝利していますが、その後は中団に控えて折り合い重視の競馬。そのことがこの大舞台で活きるようならば、人気薄でも侮れない1頭と言えるかもしれません。