
前回からの続き。私はナオ(29)。夫のコウタロウ(31)と息子ソウタ(5)との3人家族です。今日は母の日で、コウタロウは主役の私に小さなようかんをくれました。けれど自分とソウタにはおいしそうなケーキを買ってきて、まるで私に見せつけるように目の前で食べたのです。私に乳製品アレルギーがあるのを分かっていて、あまりに無神経じゃないでしょうか。アレルギーを理解しようという気もまるでなく、あまりの配慮のなさに悲しくなってしまいます。


乳製品アレルギーがある私のために、子どもの頃から両親や弟は配慮してくれていました。しかしそれを伝えると、コウタロウは思わぬことを言い出します。「ナオが言っていることを聞くと……俺は一生、乳製品を家で食べられないってことにならない?」


実家の母は私が食べられないメニューなんて出さなかったし、歳の離れた小さな弟ですら私のアレルギーのことは理解してくれていたのです。実家ではそうやってお互いに気遣いあって過ごしていました。

子どもの頃は乳製品アレルギー対応のケーキなんてなかなか手に入りませんでした。だから誕生日には母が果物いっぱいのおいしそうなフルーツゼリーを出してくれた記憶があります。ただ弟がクリームシチューを食べたがったときは、私の方から母に「作ってあげてよ」とお願いしたりもしました。そうやって私たち家族はお互いに気遣いあって過ごしていたのです。
実家では私の目の前で、私が食べられないものをこれ見よがしに食べる人なんていなかった……。だからこそ余計に、夫であるコウタロウの気遣いのなさに愕然としてしまうのです。
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原案・ママスタ 脚本・物江窓香 作画・はなめがね 編集・井伊テレ子