宮下宗一郎 青森県知事 青森県の宮下宗一郎知事は、海外から返還された高レベル放射性廃棄物の一時貯蔵が県内で始まってから30年となるのに合わせ、時事通信のインタビューに応じた。主なやりとりは次の通り。
―初の受け入れから30年になる。
節目に意味があるわけではない。結論を出す、結果を出すということのカウントダウンが始まっているということだ。
―最終処分場の見通しは。
30年間何も進んでいなかったわけではない。ただ、その進み具合が果たして足りているかどうかはまた別の話だ。(原発の使用済み燃料を再利用する)核燃料サイクルの輪の完成は最終処分場がなければ達成し得ない。
―国民的な議論は必要か。
生活に密着した話題ではない。国民的な関心があることだとは思わない。国が主体性を持って事業者と連携して解決していく課題だ。国民的な議論が必要というより、結果と結論が大事だ。
―約束が守られなかった場合の対応は。
仮定の話を言っても仕方がない。約束事なので、約束を守れる国なのか、事業者なのかということが常に問われている。
―今後の取り組みは。
全国で負担の平準化を図っていくことが大切だ。私たちも、今まで約束してきたことをその都度、国に確認し、約束を守ってもらう動作をし続けることが大事だ。