
猛暑が続いた2024年8月。高知県内のとある公園のトイレに、トマト専用の段ボールが無造作に置かれていました。その段ボールをよく見ると、天の部分に不自然な穴が開いており、まるで空気穴のようにも見えます。
この段ボールを見つけた人が恐る恐る箱を開けて見ると、中には生まれたばかりの4匹の子猫が不安そうに過ごしていました。
後を絶たない「段ボールに入れた猫の遺棄」
高知県内では同様の子猫の遺棄が後を絶たず、この段ボールの子猫4匹は新聞でも報道されるほどでした。どんな経緯や事情があったかは知らないですが、生まれてきた小さな命を遺棄することは言語道断で、もちろん犯罪行為です。人間の身勝手によって失われる命が1匹でも多く減ることを願ってやみません。
この遺棄事件については、もちろん警察も捜索を始めましたが、真っ先に救うべきは段ボールの中にいた4匹の子猫の保護です。
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地元の愛護団体・アニマルサポート高知家がレスキューに立ち上がり、のちに動物写真家としての本業を持つ預かりボランティアさんのIさんのもとで、4匹の子猫はスクスクと成長を遂げました。
子猫4匹のうち、先立って2匹の元に吉報が!
見れば見るほどかわいい4匹ですが、一見おとなしそうに見えつつも、実際は4匹ともヤンチャで活発。でも、まだ体が小さいので、イタズラするつもりがうまくできずに転げてしまったりすることもあり、そんな場面場面がまたなんとも愛おしく、その度にIさんは目を細めました。
同時に、心優しいIさんは4匹のお世話だけでなく、必ず幸せに繋いであげようと、自ら里親募集にも積極的に動き、付き合いのある近所の洋菓子店で開催された譲渡会にも4匹を参加させました。
この譲渡会で4匹のうちの2匹に一目惚れしたという人が現れました。後に正式譲渡。新しいお家でも2匹のヤンチャぶりは変わらぬ一方、ひとしきり遊びまわると2匹一緒に抱き合いながら眠るのだそうです。
安心して過ごせる新しい環境を先立って2匹が掴んでくれ、あとの2匹も素敵な里親さんに迎えられました。遺棄されていた当初は本当に怖いをした子猫4匹ですが、今日も温かいお家でスクスクと成長を遂げています。それぞれ幸せを掴むことができて本当に良かったですね。
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(まいどなニュース特約・松田 義人)