
理不尽すぎるルールでも、会社があまりにも堂々と強制してくると、抗議するのは難しい。しかし投稿を寄せた40代女性(事務・管理/年収600万円)は今から15年ほど前、地方の金融機関に在籍していた時に、上司にある疑問をぶつけてみたという。
その職場では、どれだけ残業をしても残業代が支払われることはなかった。ある時、その不満を上司に確認してみたところ、耳を疑うような言葉が返ってきた。(文:篠原みつき)
「それが一金融機関としての方針で驚愕しました」
「『うちは定常業務の延長は残業に当たらない』と言われました。つまり特別な仕事?しか残業代が貰えないんです」
顧客宅への営業はもちろん、なかなか終わらない事務作業で深夜まで作業したとしても、それは定常業務の延長のため、「残業には当たらないと言われたようなもの」と当時を振り返る。過去の事とはいえ「それが一金融機関としての方針で驚愕しました」とドン引きした様子だ。
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では、なぜそのような理不尽がまかり通っていたのか。女性は、こう分析する。
「その時代に地方の事務では良い方の給与の裏は、残業させ放題だからです。もちろん正しい残業代をもらったほうが稼げますけど」
一見すると、その地域の事務職としては高水準に見えた給与も、実態はサービス残業を前提としたものだったのだろう。いくら働いても「特別な仕事」と認められなければ残業代が出ないのだから堪らない。女性は、「辞めてよかったです」と言い切っていた。