日本空港ビルデングが管理運営する東京・羽田空港第2ターミナル(資料写真、AFP時事) 日本空港ビルデングは9日、横田信秋社長と鷹城勲会長から同日付で辞任の申し出があり、受理したと発表した。同社は羽田空港ターミナルビル内のマッサージチェア事業を巡って古賀誠・元自民党幹事長の長男が代表を務めるコンサルティング会社に利益供与した疑いが指摘されており、日本空港ビルの監査等委員会が主体となり調査を進めていた。
同社は今後の体制について、同日午後の取締役会で決定次第、開示するとしている。利益供与に関する調査結果も国土交通省に報告後、公表する予定だ。同日夕、東京都内で記者会見する。
関係者によると、羽田空港を運営する日本空港ビルの子会社「ビッグウイング」(東京)は2016年までの5年間、業務委託費として約1億円を古賀氏の長男が経営するコンサル会社「アネスト」(同)に支払っていた。実際の業務は別会社が担い、アネストには業務実態がなかったとして、国税局はビッグ社に所得隠しを指摘。アネストには、その後も「手数料」名目で1億円近くが渡り、同社は申告漏れを指摘された。