日大理事長からパワハラの訴え 元副学長の賠償請求棄却 東京地裁
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2025年05月09日 15:03 毎日新聞

東京地裁=東京都千代田区で、米田堅持撮影 日本大アメリカンフットボール部(廃部)の部員による違法薬物事件への対応を巡り、林真理子理事長から辞任を強要されるパワーハラスメントを受けたとして、沢田康広元副学長(2023年12月に辞任)が林理事長に1000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は9日、沢田氏の請求を棄却した。
上払(うえはらい)大作裁判長は「林理事長の辞任要求は薬物事件の問題の幕引きのための説得だ」と指摘し、パワハラに当たらないと判断した。
沢田氏は23年7月、後に大麻と判明する植物片を部員の寮で発見したが、警視庁への報告は発見から12日後だった。こうした行為が記者会見で「隠蔽(いんぺい)では」と批判された。沢田氏はその後、学内の主要会議に参加しないよう求められたが、判決は林理事長だけではなく大学の執行部メンバーの総意だったと認定した。
沢田氏は代理人弁護士を通じて「不当な判決で明確な事実誤認があり、控訴する」とコメントした。【安元久美子】
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