【NHKマイルC】ホームグラウンドでの本領発揮なるか マピュースの脚さばきに期待/長岡一也

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2025年05月10日 12:00  netkeiba

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長岡一也さん(フリーアナウンサー)
【長岡一也=コラム「競馬白書」】

◆ニュージーランドT2着のアドマイヤズームにも注目

 NHKマイルCには、この10年で1番人気が1勝しただけで、目下8連敗中。では上位人気が揃って消えているかというと、そうでもない。

 1〜3番人気が連対を外した年は1回しかなく、そのシャンパンカラーが9番人気で勝った2年前でも3番人気のオオバンブルマイが3着に入っていて、上位人気の総くずれは考えにくい一戦と言っていいだろう。

 多くの3歳馬は、皐月賞、桜花賞を戦うことを目標に春を迎えていて、そこであと一歩だったものが、マイルの方が合っていると回ってくるケースは、沢山ある。この10年で唯一1番人気で勝った2016年の牝馬メジャーエンブレムの前走は桜花賞4着だった。東京ではクイーンCを勝っていて、そのときと同様に逃げ切っての勝利だった。コースを知っている強味が感じられたと言っていい。

 これと同じケースは、その翌年にもあり、勝った牝馬のアエロリットは、クイーンC2着、桜花賞5着を経て、NHKマイルC2番人気で勝利をつかんでいた。

 一方、皐月賞経由で勝った牡馬は、この10年で3頭いて、その皐月賞での着順は、10年前のクラリティスカイが5着、6年前のアドマイヤマーズが4着、昨年のジャンタルマンタルが3着だった。クラシックを戦って掲示板にのったものは、ここでチャンスをつかむことは可能だと考えていいだろう。

 これでいくと今年は、マピュースに期待してもいいだろう。クイーンC2着、初めての右回りだった桜花賞が4着なら、ホームグラウンドに戻ってのNHKマイルCで本領発揮してもおかしくない。脚さばきのいい馬で、高速馬場なら、なおいい。

 朝日杯FSの勝ち馬アドマイヤズームは、ニュージーランドTクビ差2着で、輸送をクリアしたのは大きい。早目に抜け出していて内容も悪くなかった。朝日杯FSの勝ち馬は、これまで10年で4頭NHKマイルCに出ていて、アドマイヤズームとジャンタルマンタルが1着になっている。どちらも敗戦をはさんで勝利をつかんでいた。アドマイヤズームの前走2着は全く気にすることはないし、今年のニュージーランドTは、レベルの高いレースだったことを強調しておきたい。

 過去10年で最速の前走ラップで、それで後半も速いタイムを記録していた。出遅れながら後方に構え、直線鋭く伸びて勝ったイミグラントソング、これに0.2秒差の3着コートアリシアンまで、この上位馬3頭は争覇圏に入れておきたい。ひと叩きした2歳チャンピオンが一歩リードしているが。

 毎年、伏兵馬が上位にからむことが多いのも気になるが、秘めた力を発揮する馬に共通しているのが、東京コースでの実績がある点で、海外で厳しい体験をしてきたサトノカルナバルがこれに該当する。昨年6月に東京で新馬勝ちしていて資格は十分ある。

「持続する 末脚生かし チャンピオン」

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