0
2025年05月11日 06:11 ITmedia PC USER
うっかり見逃していたけれど、ちょっと気になる――そんなニュースを週末に“一気読み”する連載。今回は、5月4日週を中心に公開された主なニュースを一気にチェックしましょう!
●MicrosoftがCopilot+ PCやWindows 11向けの新機能を紹介
Microsoftは5月6日、Surfaceの新モデルと共に、Copilot+ PCやWindows 11向けの新機能を発表した。これら機能の多くは、まずはWindows Insider向けに提供する。
Copilot+ PC向け機能
|
|
Copilot+ PCでは、「設定」アプリにAIエージェントを追加された。ユーザーは「音声でPCを操作する方法」や「マウスポインタが小さすぎる」など、自然な言葉で質問をすることが可能になる。ユーザーが許可すれば、エージェントが設定変更を完了することもできるという。
「Windowsキー+Qキー」などで呼び出せるClick to DoやWindows検索も強化される。Ask Copilotを使ってテキストや画像に操作を加えたり、Microsoft Wordでコンテンツの下書きを作成したりできるようになる。
「フォト」アプリでは、最大3つの光源を配置して照明効果を調整できるRelight機能が追加される。「ペイント」には、テキストからカスタムステッカーを作成できるペイントステッカージェネレーターを導入される。また、AIによるオブジェクト選択も可能になる。
「Snipping Tool」には、コンテンツが収まるようにキャプチャー領域を自動調整する「パーフェクトスクリーンショット」や「テキスト抽出ツール」「カラーピッカー」が追加される。
Windows 11の新機能
|
|
スタート画面にスマートフォンコンパニオンが統合され、スムーズに接続済みのAndroidデバイスやiOSデバイスにアクセスできるようになる。エクスプローラーにもAIアクションが追加され、右クリックからコンテンツの要約や画像の編集などのアクションを実行できる。
「メモ帳」では、プロンプトからテキストを作成したり、要約したりできるようになる。また、Markdown形式の入力もサポートする。
「Copilot」自体も強化され、アプリの画面をCopilotと共有できる「Copilot Vision」、Copilotキーの長押しで音声通話を開始する「Press to Talk」を導入される。また、「Hey,Copilot!」という音声ワードでCopilotを起動できる機能も導入予定だという。
●OpenAIが営利企業化を断念 今後も非営利法人が運営
OpenAIは5月5日、組織構造の見直しに関する新たな方針を発表した。非営利団体によって組織の監督、管理を行う現在の構造を今後も維持するという。
|
|
非営利団体として発足したOpenAIだが、ミッションとして掲げる汎用(はんよう)人工知能(AGI)の普及には、膨大な資金が必要となる。よって以前からその傘下に営利組織を抱えているが、現在の体制では非営利団体である理事会が、資金提供する人々の利益を直接考慮することができないとして、2024年12月に既存の営利組織をPBC(Public Benefit Corporation:公益法人)に転換し、PBCがOpenAIを運営するという方針を発表していた。
しかし、市民リーダーの意見を聴取し、米デラウェア州司法長官およびカリフォルニア州司法長官と建設的な対話を行った結果、非営利団体がOpenAIの経営権を維持することに決定した。営利組織のPBCへの移行は予定通り実施されるが、非営利団体がPBCの大株主となり、管理していくという。
●認証アプリ「Microsoft Authenticator」のパスワード自動入力機能が廃止される
Microsoftが「Microsoft Authenticator」のパスワード自動入力(オートフィル)機能を2025年7月に廃止するとサポートページで明らかにした。
Microsoft Authenticatorは、スマホ(iOS/Android)向けのパスワード管理アプリだ。PCなどでMicrosoft アカウントにログインした際に、スマホにインストールしたMicrosoft Authenticatorの通知をタップすることでログインを認証できる。この他、Microsoft アカウント以外のパスワードなどを保存し、モバイル上でオートフィルプロバイダーとしてパスワードの自動入力を行える。
このオートフィルプロバイダーとしての機能を廃止するとのこと。廃止までのスケジュールは以下の通りとなっている。
・2025年6月以降、Authenticatorに新しいパスワードを保存できなくなる
・2025年7月中は、Authenticatorによる自動入力が使用できなくなる
・2025年8月以降、保存したパスワードは Authenticatorではアクセスできなくなる
なお、保存したパスワードはMicrosoft アカウントに同期され、引き続き利用できる。Edge ブラウザでは自動入力も利用可能だ。また、アプリ自体はMicrosoft アカウントに特化したものとして存続する。パスキーも引き続き利用できる。
●「Windows 11 バージョン24H2」の展開が最終段階へ 一般PCには自動で適用に
Microsoftは5月2日、Windows 11バージョン 24H2の段階的な展開が最終段階に到達したと発表した。IT部門によって管理されていないWindows 11 HomeおよびProエディション(バージョン 23H2/22H2/21H2)のデバイスは、バージョン24H2へのアップデートが自動的に適用されることになる。
対象となるデバイスでは、Windows Updateから24H2にアップグレードが行われる。ただし、一部のデバイスでは、既知の問題によりセーフガードホールド措置が取られ、24H2にアップグレードできないことがある。現在、以下の7件がセーフガードの対象となっている。
・壁紙カスタマイズアプリケーションが期待通りに動作しない
・sprotect.sysドライバーを使用するアプリを搭載したデバイスが応答を停止する
・cridspapo.dllを含むDirac Audioを搭載した一部のデバイスで、オーディオ出力が失われる
・カメラを使用すると、一部のアプリケーションが応答しなくなる
・Safe Exam Browserアプリケーションが開かない
・Easy Anti-Cheatを使用している一部のデバイスが応答を停止し、ブルースクリーンが表示される
・Intel Smart Sound Technologyドライバとの互換性の問題
●「Epic Games Store」の新たな収益配分や取り組みが発表される
Epic Gamesは5月2日、同社が運営するEpic Games Storeにて、6月から新たな取り組みを導入すると発表した。
2025年6月から、Epic Games Storeで販売されるアプリ1つあたりの年間収益が100万ドル以下の場合、デベロッパーが支払うストア手数料は0%になる。100万ドルを超えると、現在と同じくデベロッパーが88%、ストアは12%の収益分配が適用される。
また、6月からデベロッパーがEpic Games Storeをホストとする独自のWebショップを立ち上げることができる新機能をリリースする。「AppleやGoogleなどが法外な料金を請求するアプリ内購入に代わる、費用対効果の高い代替手段として、アプリ外購入をプレイヤーに提供できる」としている。なお、プレイヤーはEpic Webショップでの購入ごとに5%のEpic報酬を獲得できるという。
●デノン/マランツ/Bowers & Wilkinsなどがハーマンインターナショナル傘下に
デノンやマランツ、Bowers & Wilkinsなどのオーディオブランドを持つマシモは5月6日、同社のSound Unitedコンシューマー向けオーディオ事業をSamsung傘下のハーマンインターナショナルに3億5000万ドルで売却する契約を結んだと発表した。
ハーマンのライフスタイル部門プレジデントであるデイブ・ロジャース氏は「今回の買収は、ホームオーディオ、ヘッドフォン、Hi-Fiコンポーネント、カーオーディオといった主要製品カテゴリーにおいて、ハーマンのコアオーディオ事業と事業展開を拡大するための戦略的一歩になる」とコメントしている。
この買収により、ハーマンにはJBL、Harman Kardon、AKG、Mark Levinson、Arcam、Revelに加え、Bowers & Wilkins、Denon、MarantzといったSound Unitedの世界トップクラスのオーディオブランドが加わることになる。
|
|
|
|
Copyright(C) 2025 ITmedia Inc. All rights reserved. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。