写真 ワコールホールディングスが、2025年3月期の連結決算を発表した。売上収益は1738億9600万円で前年同期比7.1%減だったものの、営業利益は33億2800万円(前期は95億300万円の損失)、純利益は69億8900万円(前年は86億3200万円の損失)となり、3年ぶりの黒字転換を果たした。国内不動産の売却益94億3900万円の計上と、不採算店舗の撤退を含む構造改革が、黒字化の原動力となった。
国内ワコール事業の売上収益は878億2800万円と前年同期比6.8%減だったが、営業利益は29億7000万円(前年同期は41億9300万円の損失)で、黒字に復帰。大谷翔平選手をブランドアンバサダーに起用したコンディショニングウェアブランド「CW-X」が好調に推移したことに加え、カップ付きインナーやノンワイヤーブラなどの快適性商材が伸長した。
海外事業は売上収益672億3700万円(同0.8%減)と横ばいながら、営業利益4億5900万円(前年は51億4500万円の損失)と、こちらも黒字転換を達成。米国で主力の百貨店チャネルが振るわなかったものの、ドイツ・フランスなど欧州での販売拡大が下支えした。
2026年3月期は、売上収益1875億円(前年同期比7.8%増)、営業利益228億円(同585.1%増)、純利益148億円(同118%増)を計画している。
同社は120億円の営業赤字に転落した2023年に「痛みを伴う構造改革」を発表。人員の削減や工場の集約、ブランドの改廃などに取り組んだのち、今年1月には組織改編を行い、V字回復目指していた。
■ワコールホールディングス 2025年3月期連結業績売上収益:1738億9600万円(前年同期比7.1%減)営業利益:33億2800万円(前期は95億300万円の損失)純利益:69億8900万円(前期は86億3200万円の損失)