ゼレンスキー氏「ロシア代表団はお飾り」ロシア・ウクライナ停戦の行方は? 3年ぶり直接交渉 プーチン氏「参加しない」【news23】

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2025年05月16日 13:38  TBS NEWS DIG

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ロシアとウクライナの停戦交渉は動き始めるのでしょうか。トルコ・イスタンブールでは、3年ぶりにロシアとウクライナとの直接交渉が15日に行われる予定でしたが、ロシア政府は「プーチン大統領は、この交渉に参加しない」と発表しました。

【写真を見る】プーチン氏不参加 ゼレンスキー氏「ロシア代表団はお飾りだ」

3年ぶり“直接交渉” 発端はプーチン大統領の提案

“直接交渉”前夜もロシアによる攻撃は続いていました。

今度こそ、戦闘と隣り合わせの日常を終わらせることができるのか。鍵を握る“協議”が行われるのは、トルコ・イスタンブールです。

記者
「こちらは3年前の停戦交渉でも会場になった施設ですが、このあと直接交渉が行われるということで、前には各国のメディアが集結しています」

このあとロシアとウクライナの直接交渉が始まると見られていますが、まだ詳細はわかっていません。

侵攻が始まった直後の2022年春以来、3年ぶりに交渉のテーブルにつく両国。発端はプーチン大統領の一方的な提案でした。

プーチン大統領(11日)
「直接協議を再開することを提案する」

これにゼレンスキー大統領は、“トップ同士”の交渉を要求。

ゼレンスキー大統領(13日)
「(トルコで)プーチン大統領との会談を待つ。停戦には彼と合意しなければならないからだ」

さらにアメリカのトランプ大統領も協議に参加する可能性に言及。

トランプ大統領(12日)
「助けになると思えば飛んでいく」

3人の首脳が“イスタンブールに集結するのでは?”との憶測が飛び交っていました。

しかし、ロシアは「プーチン大統領が現時点でイスタンブールの会談に参加する予定はない」と発表。

ロシアから参加するのは、メジンスキー大統領補佐官やガルージン外務次官ら、決裂に終わった2022年春と同様の顔ぶれです。

ゼレンスキー氏「ロシア代表団はお飾り」

一方、現地時間15日午前にトルコ入りしたゼレンスキー氏。

ゼレンスキー大統領(15日)
「見た限りロシアの代表団はお飾りにすぎない」

プーチン氏が交渉に出てこない事に怒りをにじませ、こう訴えかけました。

ーープーチン氏に何かメッセージは?

ゼレンスキー大統領(15日) 
「私はここ(トルコ)にいる。これは明白なメッセージだ」

その後、トルコのエルドアン大統領とは会談を行ったゼレンスキー氏。

対応については、この会談後に決めると話していますが、ウクライナが派遣するのはシビハ外相や軍、大統領府の代表者など“最高レベル”だと話しています。

トランプ氏「私と会うまで何も起きない」

そして、交渉の場に現れなかった“もう1人”。

トランプ大統領
「停戦に向かうなら、参加も考えたが、(交渉予定の)明日は予定がぎっしり詰まっている。多くの命を救えるなら、行くこともあり得る」

予定が「ぎっしり」のトランプ大統領は、16日まで中東を歴訪。日本時間の15日午後9時ごろ到着した最後の訪問地、UAEには…

記者
「ドバイの中心地。超高層のビルが立ち並ぶこのエリアにも、トランプタワーの建設が予定されています」

トランプ氏一族経営の「トランプ・オーガニゼーション」は、最初の訪問地サウジアラビアやその次のカタールでも、大型プロジェクトを発表しています。

アメリカ政府の不正を監視する団体は…

非営利団体CREW ドナルド・シャーマン氏
「トランプ大統領の政府としての公式な訪問は、アメリカ国民の利益のためなのか、それとも彼個人の資産運用のためなのかという疑問は常にあります」

「利益相反」の指摘もありますが、ロシアとウクライナの停戦でカギを握るのは、やはりトランプ氏のようです。

朝日新聞 国際報道部 駒木明義氏
「両者共にトランプ大統領を敵に回したくはない。トランプ大統領はとにかく即時停戦だと言っている。トランプ大統領が今回のこと(協議)をどう受け止めて、それを受けてどう発信していくかということにかかってくる」

タス通信によりますと、ロシアのペスコフ大統領報道官は、直接交渉の行われる期間は、「交渉の状況次第」だとしています。

今後、トランプ氏は交渉の場に姿を現すのか。

トランプ大統領(15日)
「何かあれば、状況次第で金曜日に行く」

さらに先ほど移動中の機内で…

トランプ大統領(15日)
「プーチンと私が会うまでは何も起こらないだろう。プーチンは私が行かないから、(交渉に)行かないことにしたんだ」

ロシア・ウクライナ 3年ぶり“直接交渉”の行方は?

モスクワ支局長 大野慎二朗記者:
ロシア代表団のメジンスキー大統領補佐官は、15日の日本時間午後11時半を目途に、声明を発表するとのことです。

直接交渉を中止するということではなく、ロシア側はあくまで交渉の準備を進めているとしています。

そしてこちらは3年前の停戦交渉の会場となった施設です。ロシアメディアが当初「15日の午前に交渉開始」と報じたため、8時間余りメディアが待ち続けている状況です。

ゼレンスキー大統領が首脳会談を呼びかけたこともあり、各国のメディアが集結した形ですが、ロシアのペスコフ大統領報道官は、「プーチン大統領が今後数日の間にイスタンブールを訪問する予定はない。交渉には参加しない」と明言しました。

今回の交渉を巡っては、当初から情報が錯綜し、情報戦の様相も呈しています。

藤森祥平キャスター:
今回トップ同士の会談は見送りの方向になりましたが、3年ぶりの直接交渉の注目点はどこでしょうか。

モスクワ支局長 大野慎二朗記者:
ロシア側の代表団を率いるのが、3年前の停戦交渉を担当したメジンスキー大統領補佐官です。ロシアとしてはあくまで前回の交渉再開との位置づけを示した形です。

今回の直接交渉で、ウクライナは「30日間の無条件停戦」を受け入れるようロシア側に求めるとみられますが、プーチン大統領は、交渉の目的を「紛争の根本原因を取り除くこと。交渉の過程で新たな停戦に合意する可能性も排除しない」と述べるにとどめ、双方の立場には大きな隔たりがあります。

交渉の鍵を握るのは、やはりトランプ氏の動向です。ロシア・ウクライナ双方ともトランプ氏との関係悪化は避けたい考えで、トランプ氏の言動が今後の交渉の行方に影響を与えそうです。

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このニュースに関するつぶやき

  • 露助の方はそもそも合意するつもりのない代表団だからね。直前になってトランプが「俺も参加する」とか言い出すと面白いんだけど。
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