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<バスケットボール男子Bリーグ1部(B1)チャンピオンシップ:宇都宮82−71千葉J>◇セミファイナル◇第3戦◇19日◇日環アリーナ栃木
宇都宮ブレックスが宿敵・千葉ジェッツを下し、2勝1敗として3季ぶり4度目のファイナル進出を決めた。2月に急死したケビン・ブラスウェルヘッドコーチ(HC)が言い続けた「ハビット」(良い習慣)の勝利だった。
象徴的なシーンだった。第4クオーター(Q)残り1分を切ったところで、小川敦也の守備の圧力に千葉Jのエース、富樫勇樹が足を滑らせる。ボールを奪った小川はそのまま一人で持ち込み、シュートを決めた。79−71。勝利を確実にした瞬間だった。
昨季のチャンピオンシップ(CS)クオーターファイナル。第3戦はオーバータイムまでもつれた末、千葉Jに敗れた。最後の最後で守備のマークやリバウンドへの意識が甘くなり、勝ちきれなかった。アソシエイトコーチからHCに昇格したブラスウェルHCは「40分間集中力を切らさず、苦しい時でもみんなで声をかけ合っていく」事を習慣付けようと取り組んだ。
きっかけとなった千葉Jとの最終決戦で、「ハビット」が勝利をもたらした。強度も集中力の高い守備で、富樫勇樹を2度、サイドラインの外に追い出した。ターンオーバーも24回獲得。リバウンドこそ36本と41本と後れを取ったが、スチールは千葉Jを2本上回る12本。第4Q終了間際の小川のスチールが象徴するように、最後まで隙を見せなかった。
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小川は「試合を通して強度を高くプレーできた」と胸を張る。比江島慎も「40分間集中してやれた。最後は僕たちの勝ちたいという気持ちが勝った」と振り返った。まさに「ハビット」が結実した。ジーコ・コロネルHC代行が言う。「もし負けていたとしてもケビンはこのチームを誇りに思っていると思う」。
リベンジは果たした。次は「ケビンの家族にチャンピオンリングを渡す」(竹内公輔)という約束を果たす番だ。比江島が言った。「あと2勝。ケビンとともに優勝したいと思います」。相手は琉球ゴールデンキングス。ブラスウェルHCをブレックスに呼んだ、佐々宜央(さっさ・のりお)前HCと相まみえる。ストーリーは整った。【沢田啓太郎】
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