


アカシ先生に呼ばれたのは、都心にあるタワーマンションの最上階。かなりの広さで眺望も素晴らしく、いったい何億するのでしょう……。さすがベストセラー作家です。私が圧倒されていると、アカシ先生は真剣な顔で切り出しました。


「私の残りの人生とこの一室を、あなたに捧げます」尊敬するアカシ先生から、豪華なタワマン付きのプロポーズ……。これは、夢? 私が動揺していると、アカシ先生はそんな私が愛おしくてたまらないといったように微笑みかけます。


アカシ先生とは数年前に一緒に仕事をして以来、小説家と編集者という関係で仲良くさせてもらっていました。私は編集者になる前からアカシ先生の恋愛小説に親しんでいたし、実際にお会いしてみても「とても素敵な方だな」と思ったものです。ただ年齢差が親子ほど(いや、それ以上)ある私たち。恋愛対象として見るなんて、考えたことはありませんでした。
しかしその一方で、アカシ先生は私のことを女性として見ていたようです。いきなりのプロポーズ、しかも豪華なタワマン付き。私のお給料じゃ一生かかっても手に入らない、夢のタワマン……! 私は帰路につきながら、ぐるぐると考え込んでしまいました。
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原案・ママスタ 脚本・motte 作画・はなめがね 編集・井伊テレ子