もう見た!? Netflixで配信中の競馬ドキュメンタリーが面白過ぎる

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2025年05月21日 08:30  netkeiba

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Netflixシリーズ「レース・フォー・ザ・クラウン: 華麗なる王たちのスポーツ」独占配信中
 25年のケンタッキーダービーはJ.アルバラード騎手鞍上のソヴリンティの勝利。今年も2頭の日本馬が果敢に挑戦、残念ながら戴冠には至らなかったが、恐らく多くの競馬ファンはこの時期になると昨年惜敗(3着)したフォーエバーヤングのレースを思い出すのだろう…と、1年前は誰もが考えたに違いない。しかし、どれだけ鮮烈なレースであっても人の記憶は段々とボヤけていくもの。

 レース動画を見直し、再度熱い気持ちを蘇らせるしか方法はないのだが、それなら単に24年のケンタッキーダービーのレースを見るのではなく、新たな視点が加わるオススメしたいドキュメンタリー作品がある。それが4月22日から配信されたNetflixシリーズ「レース・フォー・ザ・クラウン: 華麗なる王たちのスポーツ」。経験豊富なドキュメンタリー制作者チーム(Box to Box Films)が長期に渡り複数の陣営に密着。多様なキャストの視点から、アメリカ三冠クラシックをはじめ、グレード1レースをガムシャラに掴み取ろうと、人間ドラマが描かれている。今まで日本の競馬ファンが見ることが出来なかった映像の数々。そしてレース裏で行われている人間(調教師、馬主)たちの思いに触れることが出来る作品と言えるだろう。

 そんな同作の“(自称)netkeiba編集部一のファン”があさかわ。「春のクラシックシーズン真っ只中ということもあって、みんな忙しく配信に気が付いていない人が多く、部内で1人普及活動をしていました(笑)」仕事で競馬に携わっているとはいえ、編集部は全員“スタートは競馬ファン”。競馬好きなら全員が(シリーズ)6話を一気見してしまうほど、レースの魅力と新たな映像美が凝縮されている。しかし、あさかわは競馬ファン以外にも響くものは大きいという。

「コントレイルが日本のクラシックで活躍した世代から競馬を見始めた私ですが、海外競馬は初心者。それでも面白かったのは、競馬だからという理由だけではない人間のドラマがしっかりと描かれているからなんです。サブタイトルに“華麗な王たち”とあるんですが、もちろん本当の王様ではなく、ビジネスの世界で王になった成功者たち。一度は成功経験をした人たちの挫折と執念。戦いに魅せられた人たちの姿はドキュメンタリー作品として、とにかく面白かったです。もちろん題材が競馬だったので親近感もあり、世界に没入できました」

 年間2000万ドル以上競走馬に投資するマイク・レポールやジョン・スチュワート。元MLBオールスター選手のジェイソンワース、騎手のフランキーデットーリなど、個性豊かな面々が登場する。その中でも一番あさかわが目を惹いたのが、「私たち競馬メディアでも取材できるのは、競馬場の検量前やトレセンの限られた一部のみ。調教師が実際にジョッキーに騎乗依頼する瞬間は貴重に思いましたし、ジョッキールームで(そのレースに騎乗していない)騎手がレースを見ているシーンも印象的でした」

 競馬ファンからしてみると、騎手も調教師も馬主も、自分とは違う世界で暮らす生き物という認識だろう。しかし「レース・フォー・ザ・クラウン」はそういった面々との距離の近さが大きな魅力。勝って拍手を送るのではなく、一緒に抱き合って喜ぶくらいの没入感を映像から感じ取ることができる。「競馬以外の部分では海外セレブのリアリティーショーも好きなので、個性強めのギラギラした女性が沢山出てくる映像は刺激的でした」

 競走馬ではなく人間模様にフォーカスを当てた「レース・フォー・ザ・クラウン: 華麗なる王たちのスポーツ」。アメリカ競馬に詳しい人も、編集部あさかわのような初心者も、楽しめるドキュメンタリー作品となっているので、競馬に関心がある人は是非見て欲しい。(取材・文=中山カルタ)

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