もし自分の推しがクラスメートとして転校してきたら――。そんな夢のような物語を描いた漫画『芸能界を引退した推しが転校してくる話』がXに投稿されている。
作者は花本麻実さん(@hanamotoasami)。本作が元になった『芸能界を引退した推しとしたい100のこと』を「Sho-Comi」(小学館)で連載中の彼女は、なぜアイドルを題材として漫画を描こうと思ったのか。話を聞いた。(小池直也)
参考:【漫画】『芸能界を引退した推しが転校してくる話』を読む
――本作をXに投稿した経緯は?
花本麻実(以下、花本):本作がもとになった新しい連載作『芸能界を引退した推しとしたい100のこと』が始まったので、定期的に再掲しているところなんです。少しでも多くの人に読んでいただけたら嬉しいなと。
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――手応えはいかがでしょう?
花本:実は私自身もアイドルが好きで、小学生の頃からハロプロを推しているんです。なのでアイドルファンの方から共感のコメントをもらえたのが嬉しかったです。
――作品には自分のアイドル愛も投影されているのですね。
花本:そのリアルな自分の想いを少女漫画に落とし込むのが難しいなと感じていたんですよ。自分が「いい!」と思えるキャラを描けるのかなと。
でも「引退した推しに青春を謳歌してほしい!」という気持ちをずっと持っていたので、これならいけると思ったんです。
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――制作過程についても教えてください。
花本:「学校に推しが転校して来たら嬉しいと思えるか?」というところから、自分も一緒に学園生活を楽しむような形で想像を膨らませていきました。
――推しと接近すると意外と恐縮する感じがリアルでした。
花本:そうなんですよ……。握手会とかで近くまで来ると頭が真っ白になるんです。好きだけど、近づくのは畏れ多いという気持ちが湧いてしまって。
逆に描いていて難しかったのは「どこまで主人公がグイグイ行っていいのか」という点。私がファン目線でブレーキをかけてしまうので、担当編集の方からも「もっと描いてください!」というアドバイスをもらいました(笑)。
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――青山春斗君にモデルなどはいます?
花本:意識している人はいますね。最初はいなかったのですが、描きながら見つけてしまったんです。ちなみに名前と苗字の頭文字を取ると「青春」になっています。
――作画については?
花本:自分の妄想をもとにした非日常を描いているので、それ以外の部分はリアルにしています。特にトレカケースとか、うちわなどのグッズ類ですね。
キャラクターについては、個人的に女の子を描く方が好きなんですよ。でも少女漫画なら男性に注目する人が多いと思うので、春斗は自分の好きな額を出したセンターパートなど、ビジュアルを崩さないように気を付けて描いてます。
――「心のスクショ」など、オタク口調なセリフも興味深かったです。
花本:当時の担当さんが突然言った言葉で、それが刺さったんですよ(笑)。あとはオタクの語彙力はすごいなと思います。周りの友達の語録も面白すぎるので毎回メモが止まりません。でもニッチすぎてしまわないように、バランスにも気を付けています。
――もし自分が主人公・菜摘だったらどうします?
花本:まずIQ2になると思います(笑)。推しが隣の席に座ったら、もう日常生活に支障が出るので距離感をほどよく保ってほしいですね。
――では今後の展望も聞かせてください。
花本:連載中の『芸能界を引退した推しとしたい100のこと』の恋愛面を本格的に動かしていくので、ぜひ注目していただきたいと思います。
(文・取材=小池直也)
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