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全仏オープンテニスが25日、開幕する。大坂なおみ(27=フリー)は21年全豪以来、出産後初となるグランドスラム(4大大会)優勝を目指す。女子では内島萌夏(23=安藤証券)も出場する。
元世界ランク1位の大坂が、2年連続8度目のパリで壁を乗り越える。全仏オープンでは16、18、19年の3回戦進出が最高。23年7月に第1子となる長女を出産後、「母として、娘に誇れる姿を見せたい」と精神的にひと回り大きくなった27歳が今年こそ、自らの記録をアップデートする。
ママとしての強さを見せつける。復帰後初めて臨んだ昨年の全仏では、1回戦を突破し、2回戦で当時世界ランク1位のシフィオンテク(ポーランド)と対戦。フルセットの激闘の末に惜敗したものの、マッチポイントを握るなど追い詰めた。相手はその後、同大会3連覇を達成しただけに、競争力の復活を証明した一戦となった。そして今年は、5月に入ってさらにギアをアップ。下部大会のサンマロ・オープンを制すと、続くBNLイタリア国際では16強入りした。クレーコート8連勝を記録するなど調整は順調。日本勢トップの世界ランキング49位で全仏の舞台に臨む。
攻めのマインドは全開だ。今季初めには「この先の1年がどのような展開となるかについて、とても楽観している。テニスのレベルという問題では決してないし、レベルはずっと備わっていたのは分かっている」と宣言。充実するコンディションとメンタルで、通算5度目となるグランドスラムの頂へ駆け上がる。
女子テニス界の新星、内島が、得意のクレーコートでアップセットを起こす。今季の世界ランクはキャリアハイの47位まで上昇。現在は58位に後退するが、「トップ選手との試合を楽しみたい」というタフなメンタルを武器に、6度目のグランドスラムでさらなる飛躍を目指す。
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成長著しい。今年2月のドバイ選手権では元全仏女王オスタペンコ(ラトビア)を撃破。4月のマドリード・オープンでは世界3位のペグラ(米国)をストレートで下し、トップ10選手から初勝利。勢いに乗って8強まで進み「自分のテニスができた」と自信を深めた。昨年の全仏では本戦デビュー戦で初勝利を挙げており、今年も上位陣を脅かす存在となる可能性は十分だ。
174センチの体格を生かした強力なサーブとストロークを軸に、ディフェンス力強化に力を入れてきた。2度目の全仏で白星を重ね、一躍日本のニューエースに躍り出る。
【女子シングルス展望】 イガ・シフィオンテク(23=ポーランド)が4連覇を狙う。世界ランクは5位ながら、正確なグラウンドストロークと高速バックハンドを武器に、クレーコートで圧倒的な存在感を発揮する絶対女王。対抗馬は、同ランク1位のアリーナ・サバレンカ(27=ベラルーシ)。強烈なサーブと攻撃的なベースライン戦で王座に挑む。21歳の同2位コリ・ガウフ(米国)は、持ち味のスピードと粘り強さで女王を目指す。
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