『キン肉マン』大好き＆絵心ある芸人なすなかにし・中西茂樹の「超人募集」漫談【ブラジール編】

今回はカップ系超人の最強ファイターを考案したというなすなかにし・中西茂樹さん。そもそもカップ系とは？

超人リストVol.45　ブラジール

身長：187cm　体重：95kg　超人強度：40万パワー　出身：ブラジル 

中西　頭部がカップになっているティーパックマンと、今回紹介する「ブラジール」になります。 

――ふたりしかいないじゃないですか！ 

中西　ふたりいれば、もうカップ界隈といってもいいでしょう。ティーパックマンがカップに紅茶が入っているのに対して、ブラジールはコーヒーが入っています。 

――このコーヒーを何かに吸い込ませて、「ビューン　バシ　バシ！」と攻撃するわけですね。 

中西　それでは、ティーパックマンのパクリになってしまいます。

 

――これまで、さんざんパクってますけど！ 

中西　ティーパックマンと決定的に違うのはカップの中身です。ティーパックマンの紅茶は、タザハマさんが「こりゃ　なかなか　いける」と言わしめるほどの逸品。一方、ブラジールのコーヒーは激苦。猛毒レベルの苦味となっています。

つまり、コーヒーそのものが強烈な刺激物で、それを武器にするのがブラジールのファイトスタイルです。このコンセプトは、カレクックのカレーからパクリました。 

――やっぱり、パクリだし！！ 

中西　ただのパクリではありません。カレクックの弱点を克服しています。カレクックの「ガラムマサラサミング」は、対戦相手をホールドして手に握ったカレールウを相手の顔に塗りたくる技。これは動きの速い相手だとホールドすることすら困難となります。一方、ブラジールはコーヒーをまき散らすことができるのです。 

――どうやって激苦のコーヒーを撒き散らすのですか？ 

中西　ダンスです。 

――え!? 

中西　サンバカーニバルのダンスを踊って、カップ内のコーヒーをまき散らします。仮に対戦相手が組技や打撃でダンスを阻止しようとしても、その際にコーヒーを浴びてしまいKOされることになります。 

そして、ブラジルと言えば国技のサッカー。ブラジールはサッカーも大得意としています。 

――サッカーを駆使した攻撃方法があると？ 

中西　はい。相手超人をリフティングしてボール状にします。それを頭の激苦コーヒーのカップに放り込むという技です。こちらはベンキマンをパクリました。 

――そこまでパクリ続けると、実は超人としては強いってことでは？ 

中西　間違いなく強いのですが、マッチメイクすると対戦相手が「オレ、コーヒー苦手なんで無理っす！」と断られてしまうのです。ただ、一回テリーマンと対戦したことがあります。 

――まさか、テリーに黒星をつけたと？ 

中西　試合開始直後にテリーから説教をされたのです。「ユーのコーヒーは苦すぎるよ。それじゃ、みんなから愛されないぜ」と言われ、メンタルをやられてギブアップしてしまったのです。 

超人ファン感謝祭でも運営側から「感謝祭の前は、カップのコーヒーをよく洗ってから参加してください。お客さんが嫌がりますので」と言われてショックを受けるほどです。 

サッカー選手としても優秀ですが、ドリブル中にコーヒーをこぼしてお客さんが全員帰ってしまうということもありました。 

超人仲間からは、「ミルクとか砂糖を入れて、ちょっと苦味を緩和すればお前トップ超人やぞ！」と言われています。しかし、本人的には「それじゃ、ただのカフェオレやろ！」とブラックコーヒーに強いこだわりを持っており、まったく受け入れようとしません。 

――ちょっとかわいそうな超人ですね。 

中西　実は強豪超人だけど、こだわりが強すぎて、ほろ苦いエピソードばかり。それが、ブラジールなのです。 

――中西さん、うまいこと言いすぎですって！

●中西茂樹（NAKANISHI SHIGEKI）
1977年生まれ、大阪府出身。那須晃行とのお笑いコンビ・なすなかにしのボケ担当。ロケの達人としてブレイク中のなすなかにし中西茂樹さんも『キン肉マン』大好き芸人。フジテレビONE『キン肉マン』専門番組『キン肉マサル』（MC:よゐこ濱口優、なすなかにし中西茂樹、不定期放送、FODにて追っかけ配信）に出演中。なすなかにし中西茂樹X、なすなかにし那須晃行X、なすなかにしマネージャーX、なすなかにし中西茂樹さんInstagram、なすなかにし那須晃行さんInstagram、なすなかにしマネージャーInstagram、YouTube「なすなかの日常」

超人イラスト／中西茂樹　取材・文／直井裕太　©ゆでたまご／集英社

なすなかにし中西茂樹考案超人「カマドーン」